AIの技術は日々進化しており、既に一部の単純作業は既に人工知能や機械によって遂行できる時代が来ています。
今後も、AIによって自動化できる仕事はさらに増えることが予測されています。
こういった時代の中で気になるのはやはり「AIの発展によって自分の仕事にどんな変化が出るのか」といった点ですよね。
そこでこの記事では、AI技術の進化で行政書士の仕事がどのように変化するのかについて解説いたします。
士業の一部業務はAIに奪われる可能性がある
イギリスのオックスフォード大学と日本の野村総合研究所の共同研究によると、行政書士、税理士、公認会計士、弁理士の業務の一部はAIに代替される可能性が高いのだそうです。
既に会計ソフト「Freee」や、商標登録サービス「Cotobox」など、士業の業務をAIがおこなうサービスも登場しています。
同研究では、弁護士や中小企業診断士といった仕事がAIに取って代わる可能性は非常に低いとされています。
人間対人間の対話が必要な業務に関しては、AIが発達しても奪われる可能性は低いのです。
既に行政書士の仕事の一部はAIが代行している
2018年には、ローイット株式会社が「AI行政書士マルット」というサービスをリリースしました。
これは、宅地建物取引業や許認可管理の必要な建設業に対するクラウドサービスです。
まだまだサービスは開発途中で、現在は許認可一括管理などの限られた機能のみが利用可能です。
しかし、将来的には行政書士が担当する業務のほとんどをAIが担当できるよう開発が進められています。
今後、同社と同様のサービスを開発する企業が増えることも考えれば、行政書士の仕事が激減する可能性は否めません。
行政書士の仕事にAIを導入するメリット
膨大なデータから最適な状況を認識し対処できるのがAIの利点です。
今後さらにAIの技術が発達すれば、複雑な業務も機械に任せられるようになっていきます。
AIに仕事を奪われるといった事態を避けるためには、AI時代であっても必要とされるような行政書士を目指すことが肝心といえるでしょう。
AI時代でも求められる行政書士になるには
お金の悩みや経営の悩み、相続の悩みを解決したいと考えている方は、やはり機械ではなく人間相手に相談したいもの。
悩める方の話を直接聞き、解決に向けて力を貸せるのはAIには任せられない行政書士独自の仕事といえるでしょう。
これからの行政書士には、相談者の悩みを聞く力が必要となります。
行政書士の仕事にAIの技術を導入しつつ、直接対話をするというアナログな方法も重要視しながら業務を進めることが、求められる行政書士になるための道といえるでしょう。
行政書士の仕事に限らず、どの分野でも近い未来に同じようなことが起こると考えられます。
重要なことは、AIが発達して人間が担当する仕事が激減したときに、どんな働き方を選択するかという点です。
行政書士として生き残っていくためにも、AIだけでは解決できない人間ならではの強みを生かすことを意識しましょう。
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