青森県ではかつて津軽藩と南部藩が存在しましたが、この2つの藩は犬猿の仲として歴史に刻まれていました。
2016年7月30日に、この境界となる地「藩境塚」にて、両方の土地の土地家屋調査士が領土争いにちなんだ“綱引き合戦”を実施しました。
今回はこのイベントの内容を特集していきます。
因縁の津軽藩と南部藩
青森県は江戸時代に東西に二分されており、西側に津軽藩、東側に南部藩という2つの藩ができていました。
この両藩はとにかく仲が悪く、当時繰り返し争いが起きていたと史実に記載されています。
特に両藩の“境界”となるエリアでの争いは激しかったようです。
イベント概要
両藩の境界争いの歴史をネタに開催された地域振興の催しが、今回の綱引きイベントです。
イベントは南部藩と津軽藩のちょうど境目にあたる県史跡「藩境塚」(野辺地町、平内町)で行われました。
開催されたのは「土地家屋調査士会の日」に合わせた2016年7月30日(※「土地家屋調査士会の日」は7月31日)。
両地域の土地家屋調査士が綱引き合戦
イベント当日は、かつて南部藩と津軽藩があった地域に住む両地域の土地家屋調査士数チームと、飛び入り参加の数チーム、計6チームによるトーナメント戦が行われました。
また当日は綱引きイベントだけでなく、土地家屋調査士による測量体験イベント、フリー綱引き、スイカ割り、両町特産のホタテを振る舞うなどの催しも開催されました。
イベントは多くの方が訪れ、夏休みであったことから親子連れも多く参加しました。
戦いの結末は子供が勝利?
当日激しい綱引き合戦が繰り広げられるも、なんと決勝には藩境塚子供チームが残ります。
津軽と南部両方の地域の子供達で構成された飛び入り参加チームのようです。
そしてこの藩境塚子供チームが最終戦も見事勝ち抜き、当大会の優勝に。
勝者は津軽でも南部でも土地家屋調査士でもないほっこりとした終わり方に。
どうやら「子供相手に本気を出していいのか」という大人達の迷いがこの結果を巻き起こしたのだとか。
なお大会終了後に、藩境塚の左右にある平内町と野辺地町の役場職員によるガチンコ綱引きが特別に行われた様です。
こちらは大人同士の本気の争いだった様で勝者は平内町チーム。これが新たな戦いの幕開けかもしれません。
こういった歴史にちなんだイベントは面白く盛り上がりますね。
今後も綱引き合戦は続いていくのでしょうか。両藩の戦いの結末が気になるところです。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
通学・通信講座の提供だけではなく、受験対策用書籍の企画や販売、企業・団体の社員研修もサービス提供しています。