法律とビジネス関連の資格となる「ビジネス実務法務検定®」。
法律関連の資格の中ではまだまだ知名度は低めですが、コンプライアンスが重視されている現代社会において、徐々に注目が集まってきている資格です。
このビジネス実務法務検定®の特徴や試験概要、難易度などをご紹介していきます。
目次
ビジネス実務法務検定®とは
「ビジネス実務法務検定®」とは東京商工会議所が主催しているビジネス系の公的資格です。この資格取得を通して、企業の法務知識が学べるため法務職や広報職へのステップアップに活用できます。他にも、営業職での契約手続き、事務職での法関連書類の作成などあらゆる職種でも役に立てられますので、企業人としての価値を高めるにはうってつけの資格です。
ビジネス実務法務検定®は1級、2級、3級の3つの種類があります。2級~3級はまだまだ自己啓発的な意味合いが強いですが、最も難易度の高い1級は評価の対象となりやすく、法務職などへの足掛りとなることもあります。また一部の企業では、ビジネス実務法務検定®の取得が必須となっている部署もあります。
試験概要
ビジネス実務法務検定®の試験概要は以下の通り。
【ビジネス実務法務検定®2~3級】
- マークシート方式による選択問題(100点満点中70点以上で合格)
- 試験は7月と12月の年2回
- 合格率は、2級が45.6%、3級が78.8%となっています。
- 受験料は3級が4320円、2級が6480円です。
【ビジネス実務法務検定®1級】
- 論述問題(共通問題・選択問題)(200点満点で各問題ごとに50%以上でかつ合計点が140点以上で合格)
- 試験は12月の年1回。
- 合格率は、10.7%となっています。
- 受験料は10800円です。
難易度はどれくらい?
【ビジネス実務法務検定®3級の難易度】
難易度はふつうレベルです。普通自動車免許や英検3級と同程度のものと考えてよいでしょう。
ビジネスパーソンとしての業務上の基本的法律知識があり、問題を発見できるようになることがポイントです。
勉強時間の目安は独学で約40時間前後となります。
【ビジネス実務法務検定®2級の難易度】
難易度はやや難しいレベルです。簿記検定3級やファイナンシャルプランナー3級と同程度のレベルと考えてよいでしょう。
弁護士などの専門家に相談ができるなど、質と量の両面で法律的知識を身につけなくてはなりません。
勉強時間の目安は独学で約60時間前後となります。
【ビジネス実務法務検定®1級の難易度】
難易度は難しいレベルです。社労士や行政書士と同程度と言えます。
ビジネス全般に渡って、業務上必要な法律実務知識を持ち、高度な判断と対応できる能力が必要です。
勉強時間の目安は独学で約80時間前後となります。
独学でも合格できるか?
ビジネス実務法務検定®はそこまで難易な試験ではないため、根気良く勉強すれば独学合格が可能です。ただし、1級については難易度もそれなりに高く、まとまった勉強時間も必要になります。試験が苦手な方や時間が十分取れない方が1級に挑む場合は、資格の学校などを活用した方が効率が良いかもしれません。
ビジネス実務法務検定®は今後より需要が増えてくる資格といわれています。企業で働くビジネスパーソンの方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
通学・通信講座の提供だけではなく、受験対策用書籍の企画や販売、企業・団体の社員研修もサービス提供しています。
詳細は、各サービスページをご確認ください。
土地家屋調査士試験、測量士・測量士補試験、司法書士試験、行政書士試験、公務員試験