宅建(宅地建物取引士)の資格を取ったあとに土地家屋調査士の資格も取得する人は少なくありません。
宅建と土地家屋調査士の資格には関連性があり、二つの資格とも取得しておいて損はしないからです。
試験内容や実際の業務においても相性の良い二つの資格。
具体的にどのような面で相性が良いのか解説します。
試験内容が一部かぶる
宅建の試験内容のなかには「権利関係」の科目があり、民法から問題が作られています。
土地家屋調査士の試験内容に択一問題20問ありますが、そのうち3問は宅建の試験問題と同様に民法から問題が作られており、その知識が活用できるでしょう。
この権利関係の科目は不動産鑑定士やマンション管理士など土地家屋調査士以外の国家資格においても出題されるため、宅建の資格は「資格試験の登竜門」「不動産資格の登竜門」と呼ばれています。
土地家屋調査士の試験問題には不動産登記や建物区分所有法などの宅建の資格において必要な知識も出題範囲になるので、宅建資格を持っていない受験生に比べてアドバンテージがあります。
司法書士も宅建の知識を活かすことのできる登記の資格です。しかし、司法書士は半年や一年間休業して取得する受験生が多い一方、土地家屋調査士は仕事を続けながら取得するケースもあり比較的取りやすい資格といえるでしょう。
不動産業界の専門知識が深まる
建築基準法や宅造法など、基本的な不動産業務に関しての知識は宅建で得ることが可能です。
土地家屋調査士として不動産業務に従事していると、建物や土地などの不動産の表示登記を行います。不動産の売買や取引をすすめるうちに登記の作成や変更が必要になる場合があります。この登記の申請をスムーズに行えることは仕事の効率化に大きくつながり、仕事の幅も広がるので良いこと尽くめです。
近年、多くなってきている境界紛争などの業務にも携えることになり不動産業務の専門家として一層飛躍するきっかけにもなります。
宅建を取得済みなら土地家屋調査士も!
宅建の資格を持っていると試験の出題範囲や知識の関係上、土地家屋調査士の試験勉強にも取り掛かりやすいです。
一度、資格試験を経験していることも落ち着いて勉強に取り組める要因になるでしょう。
さらに仕事をする上においてもダブルライセンスを持つことでより業務が効率的になり、顧客の信頼にもつながります。
土地家屋調査士と宅建の資格は相性が抜群です。ご自身のステップアップのためにも二つの資格を取得して不動産業界のエキスパート目指してみませんか。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
通学・通信講座の提供だけではなく、受験対策用書籍の企画や販売、企業・団体の社員研修もサービス提供しています。
詳細は、各サービスページをご確認ください。
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