行政書士試験の中には「一般知識」という分野があります。一般知識は行政法、民法の次に重要と考えられており、この分野でもしっかり得点を確保しておきたいものです。
一般知識の問題は配点が大きいことも重要な理由ですが、得点を確保しておくべき最も大きな理由の1つとして「足切り」が存在している点が挙げられます。
つまりいくら他の点数が満点を取れたとしても、一般知識で足切りラインを下回ってしまえば、行政書士試験で合格することはできないのです。
今回はこの一般知識で点数を確保するための対策方法を紹介していきます。
一般知識問題の対策法とは?
・政治・経済・社会
この分野では政治や経済、社会問題に関する時事問題をチェックしておくことがポイントになります。
とはいえ時事問題そのものが試験問題になるのではなく、そこから関連させた基本的な内容が一般知識問題では出題されます。
例えば2010年には菅直人元総理大臣がTPPの参加検討を表明しましたが、その翌年の試験ではTPPの概要が出題されています。
もちろん過去問を解くことを第一優先にし、傾向と対策を把握することは大前提としてありますが、それがひと段落したらここ最近の時事問題にも目を向けられると良いでしょう。
・文章理解
1ページ程度の文章を読み込んで空欄に当てはまる語句を選んだり、文章を並び替えていくという、いわゆる国語の問題です。
対策としては過去問を使って時間感覚を養っておくことが挙げられます。
過去問を解いたとしても同じ問題が現れることはありませんが「どれだけの長さの文章なのか」「問題の出題形式はどうか」といった点を把握しておき、試験本番での時間配分を構築しておくことがポイントです。
・情報
かつては「個人情報保護法」と「行政機関個人情報保護法」を学んでおくことで点数が取れた分野ですが、ここ最近は情報公開法などの出題傾向があり、従来の出題傾向から変化しつつあります。
そのためまずは過去10年間の過去問を解いて、そこから派生した情報も取っていく学習方法が重要です。
また平成28年度以降の試験では個人情報保護法で法改正があったため、この分野から出題される傾向が高まるとも予想されているため、従来の勉強方法に合わせた情報収集が求められています。
一般知識の問題は、試験勉強をしていく上で知識として取り込む機会の少ない日常的な情報からアウトプットしなければならないという意味で、対策を立てづらい分野のひとつともいえます。
とはいえ、過去数年の過去問を解いて傾向と対策を理解しておくことで、ある程度の対策は不可能ではありません。
一般知識の問題は5択問題で全14問、この中から6問以上正解することで足切りリスクから回避できるため、まずは過去問を解いて一般知識の出題形式を理解するところから始めてみましょう。
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