資格勉強に励むなかで、「たくさんの時間を費やしたはずなのに、内容についてあまり覚えていない」と感じることがあります。
実際に、勉強の時間と覚えられる量は、必ずしも比例するものではありません。
そこで今回は、効果的な学習の進め方のキーワードとして注目を集める「感覚効果」についてご紹介していきたいと思います。
間隔効果とはどのようなものか、そして効果的な資格勉強への活かし方についてチェックしておきましょう。
間隔効果とは?
間隔効果とは記憶に関わる脳の特性で、記憶に残りやすいのは最初と最後の部分だということを意味します。
たとえば2時間集中して勉強しても、記憶として頭に残るのは「最初の15分程度と最後の15分程度」と言われています。たくさんの時間を勉強に費やしても、最初と最後を省いた中間の部分について記憶に残らず、勉強効果が感じられないとしたら、とても残念な状態です。なんとか、脳の特性を踏まえて記憶に残りやすい方法で勉強をしたいものです。
試験直前の「一夜漬け」と呼ばれるように、必要に迫られると長時間の集中力を発揮すると考える方もいるかもしれません。しかし資格勉強では試験範囲が広く一夜漬けでは対応できないばかりでなく、忘れてしまうのも早いというデメリットもあります。
そんななか注目したいのが、間隔効果を活かした「15分勉強法」です。
15分勉強法とは、はじめから勉強の一区切りを15分間に区切って行うもので、勉強時間を長く持続させるよりも、15分に区切って行った方が集中的に行うことで、効率的に勉強できるとしています。
ある調査結果では、60分間継続して勉強をするよりも、15分間の勉強を3回した方はテストの成績が良いという結果も出ており、資格勉強に活かす価値はあるでしょう。
資格勉強には間隔効果を活かした15分勉強法がおすすめ
15分勉強法では、15分間勉強した後は一旦別のことをし、そしてまた15分間の勉強に取り組むということを繰り返すことで、勉強効率が高まるとされています。
資格勉強をしていても、点数が上がらないなど効率が感じられない場合は、15分勉強法を取り入れてみることをおすすめします。
具体的な方法をご紹介します。
1.勉強を始める時に時計を目の前に置き、15分間のタイマーを設定する。
2.15分後タイマーが鳴るまでに、勉強をどこまで進めるかについて計画し、集中的に取り組む。
3.15分経過したら一旦勉強を終わらせ、勉強から離れて5分程度休憩をしたり別の事を行う。
4.また15分間勉強に集中して取り組む。
5.1~4を繰り返す。
15分では短いと感じる方がいたら、15~30分の間で自分が集中力を維持できる時間を調整してみましょう。
間隔効果を活かした効果的な勉強法について紹介いたしました。
もし資格勉強で伸び悩みを感じているのであれば1時間の時間が取れた場合でも1時間勉強を継続しようとするのではなく、勉強時間を区切って間に休憩を入れることで、脳の特性に合わせた効率的な勉強を意識するようにしましょう。
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