疲れているときや資格勉強が長期化しているとき、なんとなくやる気が出ない……と感じることはよくあるもの。そんなときは、「とりあえず始めること」が重要です。
ここではとりあえず始めることで起きる「作業興奮」のメカニズムやメリットについてご紹介します。
目次
作業興奮とは? 資格勉強にどう活かすべき?
作業興奮とは、脳の仕組みのひとつです。仕事や家事はもちろん、資格勉強にも活かすことができます。
人は「動き出したとき」に指先、視覚から刺激を受けます。すると脳の「側坐核」という部分が反応し、アセチルコリンという物質(神経伝達物質)を多く分泌するのです。
アセチルコリンにはやる気を引き出し、集中力をアップさせる効果があります。とりあえず始めただけで、やる気が湧いてくるのです。これを「作業興奮」と呼びます。
作業興奮は作業を始めてから5~10分ほどで起こります。また「テキストの半分を勉強できた」「問題が解けた」など、勉強で達成感を覚えると、脳は「ドーパミン」を分泌します。ドーパミンによって快感や達成感を覚えると、さらなるやる気につながる……というふうに、良いサイクルが生まれるのです。
やる気が出ないときに作業興奮を引き出すコツ
資格勉強のやる気が出ないときは、作業興奮を利用してモチベーションを引き出しましょう。
とりあえず5秒やってみる
仕事や家事、育児などの傍らで資格勉強をしようとすると、どうしても疲れてしまってやる気が出ないときもあるかと思います。そんなときは、「とりあえず5秒だけ」勉強をしてみましょう。気持ちよりも先に、まずは手や体を動かすのです。
人間の脳は“現状維持”を好みます。また、難しいことをする際にも脳の感情を司る部位が優位に働きがちです。「勉強を始める=面倒くさい」と感じやすいのは、理屈よりも感情が優位になりやすい“脳の仕組み”によるものなのです。
そんなときこそ、筋肉を動かしてやる気を引き出す「アセチルコリン」の分泌を促しましょう。気が進まないときであっても、動き始めれば「さあやるか」という気持ちになれることも多いものです。資格勉強に関しては、『考えるより即行動』を心掛けてみましょう。
5~15分の短い目標時間からスタートする
「とりあえず動きだす」が達成できたら、「5~15分だけ」と短い目標時間を設定し、勉強をしてみましょう。
個人差があるものの、作業興奮は5~10分くらいで発生し始めます。勉強のハードルを下げることで始めやすくなりますし、作業興奮が現れるころには「もう少し進めてみようかな」という気持ちが湧いてきます。
また、やる気が起こりにくいときは「15分勉強して5分休憩する」というサイクルを繰り返すのもおすすめです。勉強を途中でやめたとき、脳は「続きが気になる」と感じます。これをツァイガルニク効果といいますが、勉強のモチベーションを保ちやすくするのに効果的です。
運動や朝の散歩でやる気スイッチをON
やる気が出ない休日には、運動や散歩などで体を動かすのも効果的です。おすすめは朝の散歩です。
朝日を浴びながら体を動かすことで、ドーパミンやリラックス効果のある「セロトニン」が分泌されます。帰宅する頃には、勉強へのやる気につながりますよ。
資格勉強に作業興奮の仕組みを活用しよう!
資格勉強ではいかにモチベーションを維持できるかが重要です。やる気が出ないと感じたときは、人間の脳のメカニズムである「作業興奮」を利用し、資格勉強に活かしてみましょう。
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