士業の仕事は、民間企業と比較してデジタル化の必要性が低いと思われがちです。
しかし昨今では、士業の仕事においてもデジタルリテラシーやITスキルが求められる時代になりつつあり、今後も一層求められるようになっていくと考えられています。
今回は、司法書士に求められるデジタルスキルとデジタル化に関する今後の法律業界の変化について解説いたします。併せて、法律×ITスキルで独立するための戦略についても触れますので、参考にしてみてください。
今後の法律業界の変化とは?
コロナ禍を経験するなかで、官公庁においてもIT化やDX化が推進されました。それにより、今や大企業に限らず多くの中小企業においてもIT化やDX化が飛躍的に進み、現在では、文書の電子化は当たり前の状況です。
司法書士の業務においても、今後は書類のペーパーレス化が進み、当たり前のようにデジタル書類のやり取りを強いられることが予想されます。デジタルを使った事務処理は事務員に任せっぱなしで、デジタルスキルの習得に無関心でいると、事務の非効率感が悪目立ちしていき、時代に取り残された事務所になってしまいかねません。
司法書士に求められるデジタルスキル
・書類のデータ化
近年、契約書類や登記の添付情報などのデータ化が進んでおり、データで受け取ったものはデータのままで処理し、データでの保管が求められています。
従来の紙ベースでのやり取りをデータでのやり取りで行うフローの構築をし、徐々にデータでの取り扱いをメインにしていくことが必要です。
・Excelの基本操作
司法書士の業務は定型の計算が随所に発生するため、Excelを活用することで高い効率化が見込めます。
Excelの基本操作、文字や数字の入力、書式の設定、そして簡単な関数が使えるようにするのは、それほど難しいことではありません。
併せて、キーボードでのタイピングにも慣れておきたいものです。
タイピングに慣れてしまえば、紙に文字を書くよりも入力した方が時間短縮になるでしょう。
また、ベンダーソフトを利用するのは専門的な処理のみとし、それ以外の業務にはExcelを活用することで、自社にぴったり合った書類を楽に作成できるようになるでしょう。
法律×ITスキルで独立するための戦略
ITスキルを手に入れることで、自宅や外出先でもスピーディーに業務を行うことができます。
顧客との書類のやり取りも、持参や郵送に比べてオンラインでのやり取りなら、その場で共有が可能となります。
デジタル化によって業務効率が進めば、少数精鋭での独立が可能となるだけでなく、新たな顧客を獲得できる可能性も見込めるでしょう。
今後は、士業の仕事においてもITスキルが求められる時代になっていくと予想されるため、出来るところから業務のデジタル化に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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