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司法書士試験の合格基準点とは? 上乗せ点についても解説


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国家試験の中でも最難関と言われている司法書士試験。合格ラインについて知っておきたいと思われる方も多いのではないでしょうか?

実は、司法書士試験には合格基準点というものが3つあり、また、上乗せ点というものも存在しています。
この記事では、この3つの合格基準点と上乗せ点とはどのようなものか、ご紹介していきたいと思います。

司法書士試験の3つの合格基準点

司法書士試験の筆記試験は、「午前の部(択一式)」「午後の部(択一式)」「記述式」の3つの形式で構成されていますが、これら3つにはすべての合格基準点が設定されており、それぞれをクリアする必要があります。

司法書士試験の3つの合格基準点は毎年変動します。
直近の合格基準点について、見ていきましょう。

  午前の部(択一式) 午後の部(択一式) 午後の部(記述式)
2024年度 78点 72点 10月3日発表
2023年度 78点 75点 30.5点
2022年度 81点 75点 35点

午前の部(択一式)の科目は「憲法」「民法」「刑法」「商法(会社法)」の4つがありますが、特に「民法」と「商法(会社法)」の出題数が多くなっています。合格基準点は例年75〜81点で推移し、70〜77%前後の得点率となっています。

午後の部(択一式) の科目は「民事訴訟法」「民事執行法」「民事保全法」「司法書士法」「供託法」「不動産登記法」「商業登記法」の7つがあり、解答のスピード性も求められます。合格基準点は例年66〜75点で推移し、62〜71%前後の得点率となっています。

午後の部(記述式)の合格基準点は例年30〜35点で推移しており、43〜50%前後の得点率となっています。
ただし、2024年から記述式の得点が「2問で70点満点」から「2問で140点満点」へと配点が2倍になります。

司法書士試験の上乗せ点とは?

司法書士試験の筆記試験は、3つの合格基準点をクリアするほかにも、筆記試験全体の合格点をクリアする必要があります。
たとえば2023年度なら、筆記試験全体の合格点は211点。
上記の表にあるように、3つの合格基準点の合計は183.5点(78点+75点+30.5点)となっており、筆記試験全体の合格点211点には足りません。
つまり、3つの合格基準点に「上乗せ」して27.5点得点する必要があり、この上乗せして必要となる点のことを「上乗せ点」と呼んでいます。

筆記試験全体の合格点は、例年197〜216.5点で推移しており、70〜77%前後の得点率となっています。


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司法書士試験には3つの基準点、そして上乗せ点が存在していることをお伝えいたしました。合格するには、それぞれ基準点をクリアする必要があります。

この3つの基準点と上乗せ点の存在が、司法書士試験の難易度を上げている所以なのかもしれません。

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東京法経学院

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