測量士は建物や道路、トンネルなどを正しく建築するうえで欠かせない存在です。測量士になるには、どのようなプロセスを歩めばよいのでしょうか。
そこで今回は、測量士とはどのような仕事なのか、また測量士になるにはどのような試験を受ければよいのかをご説明します。
目次
測量士とはどんな仕事?
測量士は建物やトンネル、道路などの建設に必要な「土地の面積、位置、傾斜、高さ」などを測るのが主な仕事です。
測量士が現場に赴いた際には、GPSやトランシット、レベルといった測定専用の機器を用いて正確なデータを測定していきます。この測量結果をもとに建設計画・設計がおこなわれるため、正確性が問われます。
また、測量を行う場所は市街地だけでなく、海や湖、山などさまざまな場所が対象です。
屋外での測量作業を終えたら、測量ソフトを使って図面や書類を作成するのも測量士の業務となっています。工事が開始したあとは、設計どおりの位置に正しく建設されているかをチェックしていきます。
このように測量士は、ミス・無駄が許されない公共事業に欠かせない存在であり、工事の基礎中の基礎ともいえる存在なのです。
測量士になるにはどうすればいい? 試験内容は?
測量士になるには、3つの方法があります。
方法①:国家資格試験に合格する
測量士の試験は「測量法・国際条約」や「多角測量・水準測量・地形測量」といった測量技術のほか、地図の編集、地理情報システムなどの問題が出題されます。また、記述問題や三角関数・基線解析などの問題もあるため、総合的な力を身につけることが合格の鍵となるのです。
合格率は約10%と決して高くありませんが、受験資格に制限がなく、誰でも受験できるのがメリットです。
方法②:所定の学校で専門科目を履修、実務経験を積む
2つめの方法は「文部科学大臣」や「国土交通大臣」に認められた学校で、測量に関する専門科目を履修し、実務経験を積むことです。
例えば大学の場合は「測量科目を修了し卒業、かつ1年以上の実務経験」、短大・高専の場合は「測量科目を修了し卒業、かつ3年以上の実務経験」が条件となります。
また、専門学校の場合は「国土交通大臣の登録を受けた学校で専門科目を1年以上履修、かつ2年以上の実務経験」が条件です。
これらいずれかの条件を満たしたあとに、国土地理院で資格を登録することで、測量士として働けるようになります。
方法③:測量士補の資格を取り、専門科目を履修
3つめは「測量士補」の資格を取得し、専門科目を履修する方法です。
測量士補の資格を取得したあと、所定の養成施設(国土交通大臣から登録を受けたところに限る)へ通って学ぶことで測量士の資格を取得することができます。
測量士を目指すなら、知識をしっかり身につけることが近道!
測量士の資格取得にはさまざまな方法があります。
国家資格試験に挑戦する場合は年齢・学歴による制限がなく、誰でも挑戦できるのがメリットです。
ただし、出題内容や合格率をみると、幅広い範囲の知識が必要になるといってよいでしょう。
また、試験ではベクトルや三角関数などの数学的問題も出題されます。
そのため、独学で学ぶのはなかなか大変なのが実情です。
試験で資格取得を目指すならば、通信講座を受講したり、専門学校に通って効率的に知識を身につけたりするのが近道だといえるでしょう。
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