測量士補から測量士へステップアップする方法を解説する記事。
まずは測量士補と測量士の違いについてかんたんに触れ、測量士補→測量士になる道のりを解説する。学校に通うだけでなく、実務経験を積めば測量資格を申請する方法なども紹介する。
目次
そもそも測量士補と測量士はどう違う?
測量士補と測量士は、どちらも国家資格であり、基本測量や公共測量を担当します。
ただし、それぞれには以下のような違いがあります。
・測量士補
測量計画の指示に従いながら測量を行うことができる。測量計画そのものは作成できない。
資格取得の難易度は測量士に比べるとやや低い。
・測量士
測量計画の作成や指示ができる資格。資格取得の難易度は、測量士補に比べるとやや高い。
測量士補はあくまでも測量士の指示、測量計画がないと業務が行えません。
そのため測量士補の方には、キャリアアップのために測量士を目指す方も多く見られます。
測量士補から測量士を目指す道のりとは?
測量士補から測量士を目指すには、どのような道のりを歩めばよいのでしょうか。
実は、測量士補から測量士になるには、さまざまなルートがあります。
・測量士補の資格を取ったあと、測量士試験に合格する
・専門学校で測量士補の資格を取り、実務経験を2年積む
・専門学校で測量士補の資格を取り、特定の専門学校で1年学ぶ
・大学、短大、専門で測量士補の資格を取り、実務経験1~3年の実務経験を積む
それぞれの道のりを詳しく解説します。
①測量士補の資格を取り、測量士試験に合格する
1つめのルートが、測量士補の資格試験で合格したあと、そのまま測量士試験を受ける方法です。
独学での合格を目指す方法となりますが、実務経験を問われないため、仕事や家事・育児をしながら測量士を目指したい方に向いている方法だといえます。
②専門学校で測量士補の資格を取り、実務経験を2年積む
2つめは専門学校(国土交通大臣が認定した測量に関する養成施設)で測量士補の資格を取り、実務経験2年を経て測量士になる方法です。
測量学科など測量に関することを学べる専門学校で、昼間なら1年、夜間なら2年の課程を修了すると測量士補の資格が取得できます。そのあと、測量事務所に努め、実務経験を2年積むことで測量士の資格取得申請ができるようになるのです。
測量の現場で実務経験を積みながら測量士を目指せるため、実践的な現場のスキルが身につくメリットがあります。
③専門学校で測量士補の資格を取り、特定の専門学校で1年学ぶ
②の専門学校で測量士補の資格を取ったあと、実務経験の代わりに特定の専門学校で1年学んで測量士を目指す方法もあります。こちらは実務経験こそ積めないものの、さらに深い知識を得ることができるメリットがあります。
④大学、短大、専門で測量士補の資格を取り、実務経験1~3年の実務経験を積む
文部科学大臣認定の学校(大学、短大、高専)で測量について学ぶと、測量士補の資格が取得できます。その後、大卒であれば実務1年、短大・高専であれば実務3年を経験すると、測量士の資格申請ができるのです。
なお、実務経験には休憩時間や打ち合わせ、立ち合い、作業現場への往復時間などを含みません。
実働8時間で1日とカウントするため、1年の実務経験を積むには従事日数が225日以上(1800時間)必要になる点に注意しましょう。
測量士補から測量士へステップアップを目指そう!
測量士補も測量士も土地の測量を行う国家資格です。しかし、測量士であれば業務の幅も広がりますし、将来的に独立もしやすくなります。
せっかく測量をまなぶのであれば、まずは測量士補の資格取得を目指して基礎を学び、発展した知識を身につけて測量士を目指してみてはいかがでしょうか。
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