測量士の「外業」「内業」とはそれぞれどんな仕事？

測量の仕事は屋外で行うイメージが強いもしれませんが、実際には屋外で行う「外業」のほか、屋内で行う「内業」との両方の仕事が存在します。

この記事では、測量の仕事の「外業」と「内業」について解説いたします。
外業、内業のそれぞれの仕事内容を見ていきましょう。

測量士の「外業」の仕事内容

測量士の外業の仕事は、測量の仕事がメインのお仕事です。2～5人でチームを組み、実際に現場に出向いて測量機器を用いて測量を行います。

測量の対象の多くは、住宅や店舗などの建築物を建てる時に行う測量です。測量によって算出する数値にはミスが許されないため、間違いがないように厳しくチェックを行います。建築工事がはじまってからについても、建築物が設計した位置に正しく配置されているかどうかを測量士が確認します。

そのほか、建築物に関する測量のほか現存する道路や橋などの測量を行うこともあります。そのため、外業を行う場所は市街地に留まらず、海峡や山の中など様々な場所となることもあります。

測量時に使用する専門機器は、土地の広さや傾斜などを測定する「トランシット」のほか、高低差を測る「レベル」、光を使って距離を測る「光波測距儀」などがあります。また、人の立ち入りが難しい場所には「グローバル・ポジショニング・システム（GPS）」を駆使して測量を行います。近年では、GPS技術の発展によって測量作業が効率化されました。

測量士の「内業」の仕事内容

内業とは、外業にて計測したデータを事務所に持って帰ってから行う仕事が中心となり、計測データをもとに図面を起こしたり設計図を作成したりします。
また、そのほかにも測量を効率よく進めるための計画書の作成や、予算管理なども含まれます。

内業の手順は、おおむね以下の通りです。
1. 作業計画や測量計画などの立案
2. （測量…外業）
3. 測量で計測したデータを基にして必要な数値を算出
4. 図面の作成
5. 依頼人へ提出

外業担当、内業担当と区別するよりも、一件の測量に対して外業も内業も同じ測量士が担当することが多く、天候によって当日外業を行うか内業を行うかを調整します。

図面の作成には測量ソフトを使用したりCADなどの製図機器を用い描画するのが一般的ですが、作成する図面は会社によって特徴や拘りが見られることもあります。

測量士の外業、内業のそれぞれの仕事内容をご紹介しました。
数ある職種の中でも珍しく、外業と内業と両方こなして完結するのが測量士の仕事です。

自分で計測したデータを元に図面を作成するため、飽きることなくやりがいを感じ続けられるのかもしれませんね。