効率よく資格勉強をする方法のひとつに「AGESモデル」という勉強モデルがあるのをご存知でしょうか。
「AGESモデル」とは、4つの要素を満たすことで学習効率が良くなると考えられているものです。
今回は、この「AGESモデル」の4つの要素について詳しく解説していきたいと思います。
AGESモデルとは?
AGESモデルとは、覚えたい事柄を意識的に覚えるために効果的だと脳神経科学にて提唱されている「4つの学習の秘訣」です。
AGESモデルの特徴として、記憶の定着に向けた睡眠による効果が挙げられます。
たくさんの情報を記憶しようとする際に、睡眠時間を削って必死に覚えようとするよりも、何かを頭にいれたら一晩寝て、もう一度勉強することで、記憶を定着させようという考えです。
睡眠中は、脳の多くのプロセスは活発に働いており、その日に記憶した重要な事柄が再活性化されながら記憶を養っており、これは一晩寝てから復習することで実現すると言われています。
AGESモデルの4つの要素
では、AGESモデルの4つの学習に秘訣について具体的に見ていきましょう。
1.Attention(集中)
Attentionは、ひとつの事への集中を意味します。
人間の脳は、一般的にマルチタスクが苦手で、マルチタスクをすることで効率が低下すると考えられています。
音楽を聴きながら、テレビを見ながらなどの「ながら勉強」は避け、目の前の勉強にのみ集中力を注ぎましょう。
2.Generation(アウトプット)
Generationは、生成を意味します。新しく取り入れた知識を、既にある知識と関連性をもたせることで、記憶定着が高まると考えられています。
丸暗記だけでなく、新たな知識について身近な要素と関連させ、活用法や得られる効果などを考えるのが良いとされています。
3.Emotion(感情)
感情を伴う記憶は、強い記憶となると考えられています。
何かに大きく感動した時の記憶はいつまでも残るように、人間の感情をつかさどる勘定扁桃体は、海馬の近くに位置し脳細胞に影響を与えて、記憶の定着を強めます。
嫌だという感情があるとストレスホルモンの分泌によって海馬や前頭前野の脳細胞が萎縮し、反対に、好きだという感情を伴うと脳の機能は大きく発揮するといいます。
勉強においても、知的好奇心を抱いたり、発見に感動したりし、勉強を楽しむことが大切だとされています。
4.Spacing(間隔)
間隔を空けることは、記憶の定着に重要な要素だと考えられています。
多くの情報を得るために学習量を増やすなら、学習と学習のあいだに間隔を設け、間に睡眠を入れることが記憶の定着には必要です。
同じ日に暗記を繰り返すよりも、日にちを空けて繰り返すのが大切です。
効率のよい勉強法と言われる「AGESモデル」の4つの要素について解説いたしました。
多くの情報を記憶する必要性がある資格勉強において、参考にしてみてください。
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