資格勉強では「丸暗記をして、問題集を解き復習している」という方も多いのではないでしょうか。しかしこのような勉強法では知識が定着しにくく、せっかく勉強したことをすぐに忘れてしまうケースも多いのです。
そこでおすすめなのが、「ファインマンテクニック」という勉強法。ここでは勉強の理解度アップにつながる「ファインマンテクニック」について解説します。
ファインマンテクニックを実践するメリット
ファインマンテクニックは、勉強法のひとつ。その方法は「人に教えるようにして説明文を書き、足りない部分を復習し、また説明文へと落とし込んでいく」というもの。
もともとは物理学者のR.P.ファインマン氏が実践していた勉強法で、4つのプロセスにより学習を深めていくのが特徴です。
具体的な実践方法の前に、まずはファインマンテクニックを使うメリットについてチェックしてみましょう。
【ファインマンテクニックのメリット】
・勉強したい内容への理解が深まりやすくなる
・学んだ内容を忘れにくくなる
・興味を持って主体的に勉強へ取り組めるようになる
仕事でも同じことがいえますが、人に教えた知識は、自分でも忘れにくいもの。それは教える内容を頭の中で分解し、理解し、分かりやすく説明する……というアウトプットができるからです。
アウトプットをした知識は、忘れにくい「長期記憶」として定着しやすくなります。
また、ファインマンテクニックには物事への興味を抱きやすくなる効果も。学ぶことに対しポジティブな感情を持てるようになれば、勉強へのモチベーションも増し、良い学習サイクルが生まれるようになります。
ファインマンテクニックとはどんな勉強法?
ファインマンテクニックを利用すると、学びたいテーマへの理解が深まり、より意欲的に勉強ができるようになります。実践する際は、以下の4ステップで学びを深めていきましょう。
【ファインマンテクニックでの勉強手順】
①自分の学びたい知識、テーマを書き出す
②学びたい知識、テーマについて知っていることを「人に説明するように」書いていく
③上手に説明できなかった部分は、テキストなどで調べ、書き足していく
④説明文を再度チェックし、分かりやすい言葉へ書き直す
たとえば、「土地家屋調査士の「表題登記」に関する勉強をしたい」と思った場合。
この場合、まず「表題登記」というテーマを決めたら、それについて自分が知っていることを、第三者へ説明するようにどんどん書き出していくのです。
このとき「中学生でも分かるぐらいの文章内容」で書き出していくとよいでしょう。
説明を書く中でうまく説明できないことや、理解が浅いなと感じたことをピックアップし、復習をします。
さらに復習で知識を学び直したら、先ほどの説明文へ補足説明を書き足していきましょう。
この時点で学習→アウトプットの流れができており、テーマに対しかなりの理解が深まっているはずです。
その後、ふたたび自分が書いた説明文を読み返します。難しい表現で説明している箇所は分かりやすく表現し、分かりにくい箇所があれば都度復習~補足を足していきます。
完成した内容は人に教えたり、SNSやYouTubeなどで発信したりするとより理解が深まり、忘れにくくなりますよ。
ファインマンテクニックで勉強の理解度を深めよう!
ファインマンテクニックは、丸暗記する方法に比べ記憶への定着率が良い点が大きなメリット。
また、学習内容への興味を持ちやすくなれば、勉強そのものが楽しいものとなり、理解を深めやすくなります。
「せっかく勉強するなら楽しみたい」という方は、ファインマンテクニックを活用して学習を深めてみてはいかがでしょうか。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
通学・通信講座の提供だけではなく、受験対策用書籍の企画や販売、企業・団体の社員研修もサービス提供しています。
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