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その暗記法は間違い? 脳科学による正しい覚え方!


その暗記法は間違い? 脳科学による正しい覚え方!

資格試験の勉強では覚えることが山のようにありますよね。そんなとき大事なのが「正しい暗記方法を知ること」。実は脳科学的には、ただやみくもに暗記をするのは間違いなのです。せっかく勉強するからこそ、効率的に暗記ができる方法を知っておきましょう。ここでは、脳科学を利用した正しい暗記の方法をご紹介します。

 

定番の暗記方法は間違いだった? 脳の記憶システムとは

暗記、というと「ただひたすらノートに単語を書いたり、単語帳を見ながら口に出して覚えたりする」というイメージが強いものです。しかし、こうした方法はあくまで短期的な効果しか得られないため間違いといってよいでしょう。

記憶には「短期」「長期」がある

人間の脳の記憶システムには2種類があります。海馬という部分がつかさどる「短期記憶」は、その場では覚えやすいですがそのほとんどを短期間で忘れてしまいます。もうひとつの「長期記憶」は、脳の大脳皮質という部位がつかさどる記憶です。大脳皮質では命に関わるような重要な事柄を記憶していて、忘れにくい仕組みになっています。

効率よい暗記には「短期記憶の定着化」がカギ

ひたすら書いたり単語帳を見たりする暗記が忘れやすいのは、短期記憶としていったんは頭に入るものの、脳が「命に関わるものではない」と判断するからです。
 
しかし、短期記憶だからといって完全に忘れてしまうわけではありません。自分では忘れたと思っていても、勉強をした痕跡は「神経回路」として海馬に残ります。
ここで繰り返し覚え直せば、脳が「これは重要な情報だ」と判断し、長期記憶として忘れにくくなる可能性があります。この仕組みを利用した暗記方法こそが「正しい暗記方法」というわけです。

脳科学から見た効率的な暗記方法は?

暗記した知識を忘れにくくするには、「定期的に繰り返し覚える」「内容を理解したうえで暗記をする」などの方法が効果的です。脳科学を利用し、効率よく暗記を進めるための方法をいくつかご紹介しますので、チェックしてみましょう。

覚えた単語は定期的に復習する

一旦覚えた単語や公式などは、長期間使わないと忘れてしまいます。その期間はなんと、たった1ヶ月だそう。確実に効率よく暗記をしたい人は、覚えた翌日、1週間後、1ケ月後……というように、間隔を伸ばしながら復習テストをするのがおすすめです。繰り返し覚えることで、長期記憶として脳へ知識が定着しやすくなります。

単語や公式だけを丸暗記せず、「意味」とセットで覚える

単語だけをひたすら書く暗記方法は、大きな間違いです。そもそも、単語だけを覚えても意味とセットで理解していなければ、自分の知識として使いこなせません。事実、脳神経外科医の林成之氏によれば「脳は名前だけを覚えられないので、情報を追加し、記憶を強化する必要がある」という意見があるほどです。
単語を覚える際には丸暗記ではなく、その単語の意味についてもしっかりと調べ、理解しておくようにしましょう。

自分の言葉でアウトプットする

単語を覚える際には、「アウトプット」を意識すると覚えやすくなります。アウトプットの中でも、単語の意味を調べ、理解し、自分の言葉でノートにまとめるという方法は特におすすめ。こうすることで「すでに覚えている知識」と「新しい知識」が脳内でうまく結びつき、強い記憶として残りやすくなります。

正しい暗記方法で効率よく覚えよう!!


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限られた時間を有効活用して資格試験に合格するには、正しい暗記方法で必要な知識を覚えることが重要です。今回ご紹介した暗記方法を活用し、効率よく暗記の勉強を進めていきましょう! 単語が早く脳に定着してくれれば、テキストの理解度や問題の正答率も必然的に上がっていき、きっと勉強が楽しくなっていきますよ。

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東京法経学院

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