日記には「記憶力アップ」などのさまざまな効果があるのをご存じでしょうか? 資格勉強を頑張っているあなたに特に試してほしいのが、1日の終わりに5行だけ日記を書く「5行日記」です。ここでは「5行日記」の効果や、具体的なやり方をご紹介します。
目次
記憶力アップも? 5行日記を書く効果とは
「日記を書く」という行為にはさまざまな効果があります。特に注目したいのが、「脳を活性化させる」「記憶を定着させる」という効果です。
手書きすることで脳が活性化する
「手で文字を書く」という行為には、書きたい内容の記憶を脳から引き出し、文章として組み立てていく……というプロセスが発生します。さらに脳は、指までの運動神経と連動しつつ、「指を動かせ」「文字を書け」という命令を出します。
このように「手で文字を書く」という行為には、脳を大いに刺激する効果があるのです。脳神経内科医で認知症の専門医である長谷川嘉哉氏によれば、手書きの脳活性効果は、スマートフォンやパソコンと比べ物にならないほど高いそうです。
「エピソード記憶」として脳に定着しやすい
1日を振り返る「日記」には、情報や知識を「エピソード記憶」として定着させられる効果もあります。エピソード記憶とは平たく言うと「思い出」です。
記憶には知識として覚える「意味記憶」、思い出として覚える「エピソード記憶」の2種類があります。勉強の場合は意味記憶として学ぶケースが多いですが、意味記憶は思い出すのが難しい、というデメリットがあります。
もうひとつのエピソード記憶は、感情や五感などを伴って覚えるものです。そのため脳に定着して忘れにくく、思い出すのも簡単です。つまり、勉強した内容を日記に書くことで、「思い出」として覚えやすく、かつ思い出しやすくもなります。これを応用したのが「5行日記」というわけです。
記憶が強化・整理される
5行日記を書く際にはときには勉強内容を思い出しながら要約する必要があります。アウトプットをすることで記憶が強化されるとともに、重要なポイントを理解・整理する効果もあるのです。
記憶力アップにつながる! 5行日記のやり方は?
5行日記のやり方はとても簡単です。用意するものは、ペンとノートだけ。
あとは毎日勉強を終えてから日記を書いていくのですが、このとき「5つの要素」を決めて、それぞれ「1行ずつ」要約して書いていきます。
<5行日記に適した要素>
・天気
・勉強した範囲
・勉強内容
・重要なキーワード、公式
・よかった点
・反省点
・翌日の目標 など
5つの要素は自分に必要なものを選ぶと良いでしょう。
その日にやった勉強内容を1行にまとめるには、要約して書くことを取捨選択しなければなりません。この過程で内容の重要度を振り分けられるうえ、記憶が整理され定着しやすくなっていきます。日記形式で書いていくことでエピソード記憶としても定着しやすくなり、思い出すのも簡単になるでしょう。
また、5行日記を書くために勉強中も「重要なところはどこか」「問題で何が求められているのか」と考えるクセがつきます。勉強しながら内容を整理して覚えやすくなるため、より効率的に学習が進められるようになるのです。
5行日記で記憶の定着を深めよう!!
5行日記はノートとペンさえあればできるのが魅力。たった5行の日記を書くだけで記憶力アップが期待できるのであれば、やらない手はありません。今日からでも始められますので、勉強効果をアップしたい方はぜひ試してみてください。
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