資格取得のためにテキストを用意したものの「難解で読み進められない」「読んでも内容が理解できない」と感じ、なかなか学習を進められないという方もいると思います。
テキストを読んでその内容を脳内にインプットしていくためには、読み方を工夫することがとても大切です。
ここでは、資格の勉強を効率的に進めるための、テキストの読み方についてご紹介いたします。
資格学習のテキスト、効率的な読み方は?
テキストを購入したあと、すべての項目をじっくりと精読し始める方もいるものですが、この学習方法はあまりおすすめできません。
有名な「エビングハウスの忘却曲線」によると、せっかく覚えたことも1時間後には56%、1日経過すれば74%忘れてしまうといわれます。
精読した瞬間には覚えたような気持ちになるものですが、実際に記憶できる範囲というのはとても狭いのです。
1周目の読み方:ざっと流し読みする
では、テキストはどのように読み進めるのが効果的なのでしょうか?
短い学習時間で資格試験に合格する人の多くは、テキストを手に入れたら雑誌を読むような感覚でさらっと流し読みするといいます。
新しい資格を取得するためのテキストですから、最初から内容をすべて理解できるはずはありません。
一周目は資格の雰囲気を掴むことを目標に、分からない部分は気にせず、スピード感を意識して読破しましょう。
読み終えたら、どのようなことが書かれていたのかをなんとなく思い返してみることが大切です。
2周目の読み方:概要を理解する
テキストを1度読み終えたら、内容を理解するために再びテキストを読み始めます。
このとき、重要な項目には下線を引いたり、メモ書きをしたりするとより効果的です。
既に1回読んでいるテキストなので、十分理解していると感じた範囲はどんどん飛ばしてもOKです。
分かりにくい範囲には十分に注意し、脳内で整理しながら読んでいきましょう。
勉強の進め方には個人差がありますが、2周目の通読は1週間程度かけてじっくりとおこなうのがおすすめです。
3周目以降の読み方:精読する
テキストを2回読破すれば、ほとんどの範囲をなんとなくでも知ることができるため、勉強を効率的にすすめることができます。
3周目にテキストを読むときには、すべての範囲の理解を深める精読を意識しましょう。
問題集を併用して内容の意味や考え方を丁寧に把握していくようにすれば、記憶に定着しやすくなります。
テキストを3周読み込めば、資格試験に関する高い知識を得られます。難易度の高い資格試験の場合には、さらに4度5度とテキストを読み込み、理解を深めていきましょう。
これまで、テキストを使って学習を進めてもなかなか理解できなかったという方は、「エビングハウスの忘却曲線」にあるように時間が経つごとに内容を忘れてしまっていた可能性があります。
今回ご紹介したテキストの読み方は、記憶力を定着させるために最適な復習スパンに則った方法です。
忙しい毎日の中で効率的に学習をすすめるためにも、ぜひテキストの読み方を工夫してみてくださいね。
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