私が生業とする『土地家屋調査士』にとって,『司法書士』や『行政書士』という資格は切っても切り離せない職業である。『土地家屋調査士』の資格だけでも充分通用するのだが,『行政書士』の資格があれば,業務の幅が広がり尚更いい。これに加え,『司法書士』の資格もあれば全ての登記に関わることが出来て,更にいい。
しかし現実的にみて,周りの調査士(例えば私の所属する支部)の中で,『行政書士』とのダブルライセンスは約44%。『司法書士』をも含めたトリプルライセンスは16%となっている。これを平成以降に絞ってみると,行政書士取得者は16%,司法書士取得者は4%とかなり狭き門となっている。実際,管内の司法書士はほとんどが法務局の定年退職者で,試験を受けて合格した人はかなり少ない。それほど難しく,私の力では合格の可能性は無いに等しい。
更に現実的にみて,『土地家屋調査士』兼『行政書士』なら所持する意味合いがそこそこあると思う。しかしこれに『司法書士』を加えると,まず調査士の業務がないがしろになると思う。実際,この隣接3資格の中で知名度やステイタスが高いのは当然『司法書士』だろう。しかし収入面でみると,圧倒的に『土地家屋調査士』が上だろうと思う。その分『司法書士』資格と違い,一般人が自己申請に踏み入る余地はほとんど無く,『土地家屋調査士』にはかなりの専門性と技術が要求され,常に研鑽も欠かせない。また,測量器械(高級車1台分)やCADソフト(軽自動車1台分),パソコンや複合機,更には現場助手等,費用面でも経費が重くのしかかる。
土地家屋調査士として開業した年,当然のごとく仕事はなかった。まず『宅地建物取引主任者(宅建)』に半年の勉強で合格し,翌年その勢いに乗り『行政書士』試験にチャレンジした。それなりに勉強したつもりだったけれど,一般知識(かなりマニアック)に全く歯が立たず,これは永遠に無理だと諦めた。途中で諦めることが嫌いな私でさえ已む無く諦めたのだから,その時は余程無理だと思ったのだろう。
それから10年近く経過。リーマンショックに合わせるように,私の事務所は仕事が激減してきた。睡眠時間も毎日9時間近くとり,「これでは俺は駄目になる…」と強い危機感を抱くようになってきた。元来,私は何か目標が無いと駄目な人間であり,何か資格を取得しようと思った。本当は『不動産鑑定士』が欲しいのだけど,私には到底無理な話だ。
行政書士…。実務にも役立つし,事務所玄関や名刺に『行政書士』も加えると,印象もよくなってくる。やはり,これが一番現実的だな。一度諦めた資格だし,やはりこの資格から逃げることは出来ない。そして平成24年のGW,資格取得を目指し受験勉強を開始した。10年前に詰め込んだ知識は当然何もなく,試験の傾向もガラリと変わり,参考書を買い込んでゼロからのスタートとなった。
まず,東京法経学院の書籍を数冊買い込んだ。同学院は調査士の時にも私を合格に導いてくれた実績がある。まずは基本書として『2012年版行政書士合格ナビゲーション基本テキスト[1][2]』を購入し,時間をかけ一通り基本事項を学んだ。次に実践練習として『2012年版行政書士過去問マスターDX[1],[2]』を使用し,この年は2度回した。学習に欠かせない行政書士六法については,数多く出版されている中から熟慮し,『2012年版行政書士新六法(週刊住宅新聞社)』を選んだ。条文ごとに判例や問題が載っており,重要な箇所は赤で記され,赤シートを重ね,文字を隠し,知識を確認することが出来る。この年のみ,赤シートを用いたり,条文ごとの問題を解いたり学習していた。
次に「一般知識等」の対策。この「一般知識等」という分野が,行政書士試験の第一関門となっており,親切に足切りが設定されている。これをクリアしないと,記述式の採点すらしてもらえない。以前の試験はほとんど「専門知識」であった。私ではとても太刀打ち出来ず,1度目の不合格を期に受験を諦めた。しかし現在の試験要項では一応対策は立てられる。「個人情報保護法」,「情報通信」,「文章理解」を中心に,学習し,この分野での足切り突破を目指す。「個人情報保護法」対策として,『個人情報保護士試験 公式精選過去問題集(辰巳法律研究所)』を中古で購入した。しかし合格までの道筋の中で,一度も通すことはなかった。使いづらく,内容的にも個人的にもお勧め出来ない。「情報通信」対策として,WEBの『e-Words』を印刷し,ファイルを1つ作った。ファイルを開いたのはこの年くらいだが,IT用語の謎が解け,利用価値は大きい。「文章理解」の対策としては,『公務員試験対策最新版パスラインシリーズ(河合塾ライセンススクール)』を中古で購入したが,使用したのはこの年のみ,利用価値はあまり感じていない。そして以前の学習で購入していた『知恵蔵2003(朝日新聞社)』を傍らに置き,たまに活用していた。
そして迎えた本試験。「一般知識等」で20点しか取れず,足切りの24点に1問届かなかった。「記述式」の採点もしてもらえず,総得点が何点なのかも知り得ないという屈辱的な結果となった。学習半年での合格を密かに夢見ていたが,実際は無理だろうとも感じていたし,模擬試験的な感覚もあった。全くの初心者が半年で受かるような生温い試験ではない,強くそう感じた1度目の受験。与えられた3時間でこの莫大な問題をこなす訓練が必要である。今となれば,過去問2冊くらいの学習で,よくぞ受かろうとしていたものだ。
学習は本試験の翌日から始めた。本試験を模擬試験的に考えていたので,それも当然である。まずは自分なりのノートを作ることにした。いちいちテキストを開くのは面倒だし,テキストには不要な部分も多い。それに持ち運びにも適さない。コンパクトな手の平サイズのブックタイプのものを100均で購入し,ブックカバーをつけて活用した。各分野,各項目ごとに条文や判例など重要な要素を全て書き込んでいった。“書く”という事は,やはり学習の基本であることも感じた。このブックは自己なりに上出来であり,これがなければ合格はなかっただろう。完成と同時にテキストを開くことはなくなり,代わりにブックが私の基本書となった。研修会や出張など,どこに行く時にもポケットに忍ばせていた。
書籍だけの独学には限界がある。これは試験直後の感想であり,1度目の本試験で得た唯一の成果である。東京法経学院の「行政書士合格直結答練’13」を早速申し込んだ。出費は痛いが,ある程度お金をかけないと栄冠は勝ち取れない。自分には仕事があるし,地方の受験生でもある。そのため,必然的に通信での受講となる。春頃だっただろうか,まもなく答練が始まった。ベストセレクト答練が全5回,科目別答練も全5回。日々その学習に追われ,付いていくのは本当に大変であった。中身はかなり濃く,この年は5度回した。本試験と同じ要領(3時間で60問)の総合問題(全2回)は3度回し,公開模試(全3回)は2度回した。これに合わせて過去問マスターは[1]を6度[2]を7度回した。この年から時間を意識するようになり,時間を計りながらの学習となる。「記述式」対策として,『行政書士記述式問題集H23度版(TAC出版)』を中古で購入したが,この年は全く活用出来なかった。
一般知識も含め,この年は答練中心の学習をした。資格予備校(受験指導校)は毎年の出題傾向も分析した問題作りをしており,答練に頼るのが一番いいと感じていた。それに併せ,過去問も繰り返し解き,時間的な感覚も身につけていった。様々な情報を得るため,同学院の『不動産法律セミナー』も定期購読し,最大限活用した。平日は毎朝5時に起き,8時半頃まで学習し,休日はほぼ終日机に向かっていた。試験直前期に実施される全国公開模試では,1回目が64人中で20位(判定B),2回目が68人中で13位( 判定B ), 3 回目が59人中で33位(判定C)といずれも判定は合格圏内のAには届かず,氏名が載る上位10位には入ることはなかった。そして迎えた2度目の本試験。ここまで自分なりに努力してきたつもりである。調査士の時よりも学習に時間を費やしてきた分,試験直後は脱力感が大きく,しばらく放心状態が続いた。何とか「一般知識等」での足切りは,1問上積みを得て突破した。記述抜きでの点数は136点。合否の判定は記述に委ねられ,奇跡を信じた。この時自己判定では,ぎりぎり合格出来るかどうか…だった。しかし結果は162点,記述の判定がかなり厳しかったようで,合格には結果的にもう一歩どころか4歩も5歩も及ばなかった。やはり答練の順位は,正確に今の実力を示しているようだ。こりゃ,「記述式」対策が必要だな…。これが2度目の本試験で得た成果である。やはり,記述の学習をおろそかにしては合格はない。最終的に“記述式の結果待ち”になるのが,合格レベルの受験生の大半だと強く感じた。
さて3年目,この先自分はどう進んでいけばいいのだろうか…。「2度あることは3度ある」,「3度目の正直」。日本の格言ははっきりしないが,いずれも自分の努力にかかっていることは確かだろう。学習は2月から再開した。久々に外国の旅にも出て,1か月間存分に心身ともにリフレッシュした。心底合格したいと思うのなら,まずはもう少し自分を苦しめよう。毎朝起きるのが本当に辛いが,更に時間を早め4時半の起床とした。昨年に引き続き,答練を学習の中心に置く。今年の答練をこなすだけでも大変なのに,合間合間に昨年の答練も復習として入れた。最終的に今年の答練(’14)はベストセレクトを4度,科目別を2度回し,総合と公開模試は1度回した(少ないが,時期的にこれ以上は無理)。昨年の答練(’13)は「ベストセレクト」を4度,「科目別」を3度回し,総合と公開模試も4度回した。これに併せ,『過去問マスター』は2冊とも各4度回した。試験当日までの学習計画を立ててみると,蓄積された教材の多さに驚愕し,計画通りにこなすのは正に命がけだった。
更にこの年から,真剣に「記述式」対策に取り組むことにする。学習には問題集3冊を使用。まずは,『2013年度版合格革命 行政書士記述式問題集(早稲田経営出版)』。これは計4度回したが,結果的にこれが一番良かった。問題の的中もしているし,後述の2冊に比べ単純過ぎず,難解でもない。ひっかけ等の要点も押さえており,記述式対策以上に基本を学ぶ上でも有意義であった。ボリューム,難易度,内容,その全てにおいて◎である。年度落ちを中古で購入していたが,最新版も欲しいくらいだった。昨年中古で購入したがほとんど使用しなかった『行政書士記述式問題集H23度版』,これは2度回したが,問題構成が単純過ぎて物足りない。また,『パーフェクト行政書士40字記述式問題集H25度版(住宅新報社)』を新品で購入し,3度回したが,難解な問題が多く使いづらかった。当然これら記述問題を解くにあたっては,3分の砂時計を置き,時間的な感覚も養っていった。
一般知識分野も,引き続き注意が必要である。「個人情報保護法」対策として,先に購入している『個人情報保護士試験 公式精選過去問題集』には見切りをつけた。代わりに『個人情報保護検定 精選問題集Vol. 1』を入手し,3度回した。これは,財団法人全日本情報学習振興協会から他の1冊とともに無料で頂いたもので,利用価値はなかなかである。これだけこの分野を突き詰めると安心して本試験に挑め,この分野での絶対の自信が身についた。
私は「文章理解」の中の長文が苦手(時間をかければ解けるが…)で,瞬時に解答を見抜くことに手こずっていた。これを補うためにも,また,足切りを軽くクリアするためにも,「政治」と「社会」の各分野での上積みが必要である。『現代用語の基礎知識2014』を新たに購入し,気になる項目は熟読しておいた。『知恵蔵』と違い,コンパクトなサイズが狭い机上で重宝した。新聞も毎日チェックし,出そうな事案は時間をかけて読んだ。
今年はよく勉強した。これまでの2年間の勉強は,行政書士試験を完全に舐めていたな…と思えるくらいに穴のない学習を心掛けた。民法の超難解な条文も,完全に理解出来るまでとことん時間を費やした。答練の質問票,ヤフーの知恵袋には随分助けられた。法令の「商法」だろうが「会社法」だろうが,一般知識の「経済」だろうが,捨て分野など一切ない。1年目の頃はこれら捨て分野と呼ばれる問題は例えば全て「1」で統一し,ヤマカン(一応過去数年の統計をとって,今年は「1」がくると予想)で本試験に挑んでいた。どうせ分からないんだ,数問取れればラッキー…。しかし,こんなレベルでは合格は夢のまた夢。全問正面からぶつかり,真っ向勝負である。結局,この捨て分野でいかに得点を確保しているかが合否を陰で左右する。
膨大な教材は全てこなした。教材の良し悪しの判別もつくようになり,新聞を読んで出題されそうな記事も見抜けるようになった。仕事を犠牲にしてまでも,学習時間を確保した。自分に負けない努力(特に睡魔との闘い)もしてきたし,お祈りもした。あとは運を味方につけるだけだ。調査士受験3度目の時,これでもかと頭を丸め,気合いで本試験に挑んだ。この気合いが何かに乗り移り,見事合格を勝ち取った。…これしかない。昨年はたじろいてしまったが,今回は迷いなく頭を丸めた。運を引き寄せるための元担ぎ,これが最大の理由。恥ずかしいと思う気持ちよりも,合格したい気持ちの方が強いんだ…。この気持ちを示す意味合いが,もう一つの隠れた理由であった。「商法」,「会社法」にしろ,自分の心にしろ,一切穴を作りたくなかった。
富山県の会場となるのが,富山大学五福キャンパス。昨年と同じ場所,今日も雨が降っている。この雨を見るのはいい加減最後にしたい。昨年も同じことを言っていたな。やるだけの事は全てやった。思い付くことも全てやった。答練での成績は上位10人の常連となり,判定もAが最低目標となってきた。本試験と同じ要領で実力を試される総合問題では,1回目が67人中で17位(判定B),2回目が63人中で5位(判定A)。直前期に仕上がりを試される全国公開模試では,1回目が117人中で3位(判定A),2回目が113人中で3位(判定A),3回目が127人中で24位(判定A)と十分合格を狙える位置に身を置けるようになってきた。試験会場となる教室はゆとりをもった机の配置であり,周りが気にならずこれは有り難かった。昨年は周囲が気になり,集中力が途切れる場面があったからだ。
これまで2年間答練を重ねてきて,自分なりの時間配分は身についている。試験時間3時間で問題60問(5肢択一式54問,多岐選択式3問,記述式3問)を解かなければならない。この圧倒的不利な時間的劣勢は,ある程度の作戦とテクニックで乗り切る事が出来る。まず開始1時間半で法令の5肢択一式40問(問題1〜問題40)を解く。次の30分で一般知識等の14問(問題47 〜問題60)を解き,これで2時間経過。次の30分で多肢選択式と記述式の6問を解き,最後の30分は飛ばした法令や見直しに充てる。これが理想の展開だが,大概は時間は押してしまう。しかし10分,20分時間が押したとしても,全問自分の納得のいく解答を出すことが出来る。迷っても,決して立ち止まってはならない。これはこの試験で最も重視すべきこと。立ち止まったら最後,待っているのは不合格の烙印のみである。こうした潔く見切りをつける勇気を答練で養ってきた。
もう一つ重要なのが,全肢解かないというテクニック。1つの問題は5肢から成り立っているが,1,2肢で解答が導けたら残りの肢は見ない。見ると念のため解いてみたくなるし,先に導いた答えが不安になり,後戻りしてしまう可能性もある。肢は最低限とし,全肢解かない。これは3時間で全問解答するための鉄則となる。こういった問題で時間の貯金を作り,いかに時間的優位に進めるか。そしてこの貯金を憲法の見解問題,民法の難解問題,文章理解の長文読解に充てるのだ。
解答は第一印象が全て,確信が持てず深入りしても追う利点はない。もし仮に考え直した末に逆転正解出来たとしても,失った時間的ロスの方が大きい。60問のどこに穴があるか分からない,最後までハイペースを貫く。組み合わせ問題は消去法で確実に取りにいく。長文問題は気力喪失が狙いで,落ち着いて一読すれば簡単な問題が多い。全く分からない問題は語尾(〜に限り,直ちに,〜となることはない等)で判別をつける。5肢択一はピンポイントで瞬時に解答肢を見抜く…。これら答練で辿り着いたテクニックをフルに駆使し,何とか3時間を乗り切った。
試験当日の夜,勇気をもって自己採点をしてみた。まずは緊張の一般知識。結果14問中9問正解。正解の内訳は,「政治」3問,「経済」2問,「社会」1問,「情報通信」1問,「個人情報保護法」1問,「文章理解」1問であった。一番得点源となる個人情報保護法の出題が1問だったことに不意を突かれたが,その分,他の問題が異様に簡単だった。ここは3問の上積みをもって,足切りは軽くクリア。今年はいけるかも…。法令はある程度手ごたえがあったので,少し気が緩んだのがいけなかった。思うように得点が伸びず,結果記述抜きで140点。ヤバい,今年も記述の結果待ちとなってきた。例年の合格ライン6割(180点)に到達するには,残り40点が必要となる。自己採点では,当落線上の直下。1,2問の差で落ちそうな非常に厳しい状況である。これだけ勉強しても所詮これか…,来年以降俺はどうしたらいいんだ。自信喪失に気も沈み,再出発の意思も揺らいできた。受験3年目,目標は当落線上の180点という低い数値ではなく,安全圏の200点突破を目指していたはずなのに。何だ,このざまは。
オチは最後に待っていた。今年は簡単だと思っていたが,意外なことに難しかったようだ。簡単と思えたのは,自分に力がついていたからなのだろう。頭を丸めた私の気合いが神に届いたようで,今年は難易度が高いという理由で補正的措置が採られることになった。合格ライン166点…,これならいけるかも。HPで合格者の受験番号を目で追っていく…。3110100,3110132,3110135,3110137,3110153…。自分の番号を,確かにこの目で確認した。試験に受かった喜びよりも,辛かったあの受験生活から解放された喜びの方が上回っている。
翌日,合否通知書が自宅に届いた。記述式は34点,そんなものだろう。総得点で174点。通常なら1,2問の差で落ちているところだが,補正的措置により合格ラインから8点の上積みである。例年の難易度なら188点といったところか。合格率は全体で8.27%,富山県に至っては6.09%(受験者312人,合格者19人)と狭き門であった。その中に自分がいるのが信じられない。合格を目指すのではなく,自分の力を発揮することだけを考えて本試験に挑んだ。そして“合格”という最良の結果が後からついてきた。やはり“結果”だけを求めるのではなく,そこに至る“過程”の方が大切である。合格レベルに達していた…ということ,そして,合格に値する努力をしていた…ということが,今こうして1枚のハガキにより証明された。頭を丸めて本当に良かった。
今こうして合格体験記を書いていることが夢のようである。私も『不動産法律セミナー』の合格体験記には随分励まされてきた。次年度に向け再出発しようと決意した時,学習に行き詰まった時,休憩の合間…。いつも私の机の脇には1冊の『不動産法律セミナー(2013年9月号)』があった。再三自分の未熟さを痛感することが出来たし,書面から多くの活力も頂いてきた。そして今回,私のこの合格体験記が同じ役割を果たすことが出来たとすれば,それはとても光栄であり,これ程嬉しいことはない。 2年間答練において指導して頂いた先生方,問題作成に携わって頂いた先生方,事務の方々,本当に有難うございました。心より感謝申し上げます。最後になりますが,3年間私を支えてくれた妻と6人の子供たちに,この場を借りてお礼を言いたい。