大切なのは自分向きの学習と諦めない精神|合格体験記|行政書士試験|東京法経学院





行政書士 合格体験記

大切なのは自分向きの学習と諦めない精神

体験記

森達也さん

 


 体験記

◆はじめに

 再受験組である私が合格できたのは,自分の能力に似合った学習姿勢と,最後まで諦めなかった強い精神力が大きかったと思います。  どんな資格試験でも,素質は最初から関係ないと思います。私も,法律や教養というセンスは,行政書士試験の勉強を始めた時点で,(自慢ではありませんが)ひとかけらもありませんでした。

◆問題演習における意識等

 私は,前回19年度の試験の落第時に,「なぜ落ちたのだろう」と自分自身を振り返ってみました。当初は,体調を崩しながら本試験を受け ていたので,それが原因だろうと思いました。
しかし,時間が経てば経つほど,体調不良でなくても「試験問題に対する応用力」が欠けていたのではないかとも考えるようになりました。
自分を過剰評価していたかもしれません。
そこで20年度の学習を始めるにあたって,前回から通学講座でお世話になっていた東京法経学院川手先生に相談しました。そして「問題演習を繰り返すことで応用力を身につけられるのでは」というご助言を頂きました。数日考えた末に,素直にご助言に従って,問題演習主体の学習で進めることにしました。正月明けから少しずつそれを始めて,当初は前年度の答練で使っていた問題集を繰り返して復習していきました。
その後問題演習として利用した講座は,東京法経学院で春から行われた「レベルアップ講座」と,夏から行われた「ペースメーカー答練」(いずれも通学)でした。講座を担当されていました川手先生から,時々それとは別の演習問題(とくに記述式問題)も講義中に付け加えていただきましたので,かなり助かりました。
正誤はなるべく気にしないようにしました(本音はとてもネガティブでしたが)。ただ,私がとくに注意したのは,たとえ正答で解けても,「自分がどのように考えて,どのようにこの答えを導いたか」ということです。そもそも行政書士試験で求められていることは「法的思考力」です。試験に求められるものに忠実な学習姿勢によって,さらに思考力を養うことができたと思います。
また,私は一日の学習時間については,19年度までは3〜4時間設定してきましたが,20年度からは,もうそのこだわりを持たないように しました。そして1日1日異なったテーマを設けて,その範囲で問題演習に取り掛かってきました。具体的には,「今日は憲法の問題,明日 は行政法の問題」などとテーマを絞って,1日40問ほど(休日は一日80問ほど)をおおよその目安にして取り組んでいきました。
幅広い一般知識の問題演習は,答練などで訊かれたテーマについて,さらに他の参考書やインターネットなどを駆使して,自分なりに拡張して調べて,それを知識に加えました。
私は社会人で,なるべく仕事をおろそかにしないように学習を進めてきました。たいてい仕事が終わってから勉強しました。ただし,家に 帰るとすぐに娯楽にはまってしまう悪い癖もありましたので,私はすぐに家に帰ることなく,ある日は東京法経学院の自習室,ある日は地元 の公立図書館の閲覧室(私の地元の図書館は午後7時まで開館だった)に寄って利用するなど,「人目につく場所,緊張感の張り詰める場所」で自習をしました。従って,家で長時間勉強していたことは,ほとんどなかったと思います。

◆仲間との情報交換等

 試験勉強を続けていくと,同志と言う仲間も自然にできるものです。私もこの受験生活を通じていろいろな仲間と知り合えました。苦しい 時に,それを分かち合える仲間がいてくれるのはとても素晴らしいものです。仲間が増えれば,モチベーションも高まります。
東京法経学院の通学講座で知り合えた方や,ネットのミクシィの行政書士試験コミュニティで知り合えた仲間とも情報交換をしました。また,行政書士試験自体とは無縁ですが,他の資格試験を勉強している職場の同僚にも,問題演習の心構えの相談をしました。
また,講師への信頼度やコミュニケーションも必要だと思いました。壁にぶち当たったり,疑問点があれば遠慮せずに講師に相談しました。
ただ,相談するだけではなく,「自分はこうしたい,こう思う」という目的と意思を示すことで,さらに講師の方はより的確なアドバイスをしてくださると思います。また,若干の世間話もしていいと思います(もちろん節度のある範囲で)。その中で,自分の性格を敢えて見せることで,自分に見合った学習計画を提案してくださることもありますから。

◆これから学習される皆さまへ

 以上が私の合格時の学習体験談です。この学習で知ったことは「行政書士は勉強しただけでは合格できない。本当に自分の能力に似合うやり方で,相当の努力と不断の意欲意識も必要だ」ということです。これは未来永劫変わることはありません。
答練で上位を取っても決して浮かれてはいけませんし,かといって下位でも決して悲観的になってはいけません。本試験前日までは所詮練習と調整に過ぎません。そして本番で難しい問題が出ても「自分を信じて絶対に諦めない」ことです。実際,20年度の本試験は問いかけが難しかったのですが,それでも私は自分を信じて諦めずに答えてきました。
未来への運命の扉はもう,すぐそばまで来ています。ただ,その扉を開けられるのは,他の誰でもない,あなた次第です。苦しくて,難しい試験ですが,不屈の精神で頑張り抜いてください。そして,一年でも早く,私たち既合格者の仲間に入りましょう。
最後にこの場をお借りして,合格に導いてくださった川手先生や,サポートしてくださった東京法経学院名古屋校の事務員さん,そして精 神的に支え合ってくれた試験仲間の皆さんに対しては深く感謝したいと思います。本当にありがとうございます。