はじめまして、平成16年度司法書士試験に合格したA.Hと申します。恐縮ながら、私が受講した東京法経学院の書式講座や公開模擬試験の利用方法などをご紹介し、皆様の合格の一助となればと思います。
まず15年度試験の試験直後に、私の足りなかったものを考えました(15年度本試験直後の予想は、運が良ければ合格している程度)。試験からすぐ勉強することは出来ないと思いますし、また、失敗したばかりなので、このとき感じたことは次回の試験に大変参考になると思います。
その結果、午後試験での時間、そして書式の実力(特に商業登記)と考えました。また、充分と感じたものは、午前試験で必要とされる知識、時間、そして午後試験択一問題で必要とされる知識でした。
そこで、私は午後試験での時間短縮は、択一問題で図ることに決めました。具体的な対策として、午後試験の択一の知識面に不安がなかったこと、またスピードをつけるには練習しかないと考えていたので、これについては予備校などを利用せず独学で対策することにしました。
時間短縮の方法は個人個人で異なると思いますが、参考までに私の方法をご紹介いたします。問題を1度読んで理解する、当然練習問題でも1度読みです。この際、私は、問題文を口に出して読んでいました。試験中については口のみを動かして読んでいました(複雑な場合は図に描くこともありました)。はじめのうちは文章を丁寧に読んでいるため余計に時間がかかってしまいます。しかし、練習をしていけば徐々に早くなっていきます。また解法テクニックも使いましたが、これについてのご説明は割愛させていただきます。
なお、私は午前試験で、予備校の公開模擬試験では1時間前後、本試験では20分前後時間が余るようになりました。
次に、時間短縮の効果の測り方ですが、これはなかなか自分でというわけにはいきません。そこで私が利用したのが、各予備校の提供する公開模擬試験です。公開模擬試験は、難易度や本試験の予想(傾向)は別として、時間の使い方や会場の雰囲気への慣れのための良い練習になると思います。
ついでに、私は腰痛持ちですので、試験会場のイスが非常に集中力に影響します。試験
会場ではどのようなイスに座ることになるか分かりません。そのため複数の予備校の公開模擬試験を受講し、いろんなイスを体験しました。また、私は本試験で(午前午後各)1回手洗いに行くつもりでしたので、公開模擬試験でも必ず手洗いに行っていました。これも個人個人で異なると思いますが、本試験での段取りをあらかじめ決めておき、公開模擬試験でも本試験のつもりでそれらをやりました。時間配分や試験に慣れるとともに、本試験でこれらを段取りどおりすることによって、試験当日に余裕が生まれると思います。
私は、15年度試験直後の反省として書式の実力不足を挙げていました。そこで、目標をどのくらいに置くか考えたところ、点数を確実に7割位とれる程度(脚きり点少し上を目指し、満点は求めない)、さらに解答時間を2問合わせて1時間30分に短縮することにしました。
その対策は、時間を決めて問題を解くこと、客観的な結果が分かること、そして商法は、毎年改正がありますので、それに対応した新作の問題を解きたかったこと。また講師に質問もしたがったので、予備校の書式講座を通学で受講することに決めました。
次に予備校選びですが、条件さえあえばどの予備校でもよかったのですが、自分の条件にあったのが東京法経学院の書式講座でした。選択した理由と申しますと、なんと言っても、他の予備校に比べて廉価であるということ、開講の時期や場所なども適当であったことでした。ついでに、東京法経学院の公開模擬試験を受講した時の印象が、マニアックな問題は少なく、過去問の変形や応用が多かった感じでした。そのことも東京法経学院を選んだ理由となりました。
この書式講座では、書式問題の質、量(問題文の長さ、別紙の枚数、解答用紙に書かせる量…)ともにかなりボリュームがあるので、この時期(4月から6月)の練習としては充分と思います。また、この問題のボリュームに対して10分くらい時間が足りない設定なので、適度な時間不足を感じて大変良かったです(わざと遅刻して行くという方法もありますが余りお薦めいたしません)。本試験の書式では、時間を気にせずに落ち着いて解答することが出来ましたく終了5分くらい前まで時計を見なかったと思います)。
成績ですが、正直に申しますと、かなり悪かったです(採点基準もかなり厳しかったと思います)。しかし、反省材料とはしていましたが(苦手箇所の分析)、結果を見て一喜一憂などはしていませんでした。むしろ、間違ったところの復習の方が予習よりも、また成績の良し悪しよりも俄然重要です。私は、2、3回の復習を必ずしていました。もちろん、重要度の高いものや理解していないものなどは4回以上復習しました(また重要論点は何'度も演習で出題されます)。
次に、毎年のことですが法改正が受験生を悩ませます。基本講座等を受講されている方 は別として、2年目以降の方にとっては悩みどころです。書式講座では当然法改正にも対応していましたので、法改正の押さえどころは一とおり学習できたと思います。
この書式講座を受講したことにより、書式の実力不足(だけでなく午後科目の不登法、商登法択一の実力も知らずについていました)、時間不足が解決されましたので、書式対策はこの講座受講(予習・復習含む)以外はしていません(消化するので精一杯でした)。なお、16年度の本試験書式の結果は、不登法8割・商登法9割でした。脚きりよりかなり上の点数と思います。
今回は、駄文にお付き合いいただきありがとうございました。皆様には、一刻も早く自分なりの方法を見つけ、司法書士試験に合格してくださることを願っています。
以上