合格体験記「3年目の挑戦と東京法経学院」|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

「3年目の挑戦と東京法経学院」

体験記


 体験記

H.T さん(神奈川県) 平成21年度合格

◆はじめに

 私が土地家屋調査士を受験することになったきっかけは,自分の家の測量のために,調査士にお願いした時,その仕事ぶりに関心と興味を持ったことでした。また,偶然同級生も同窓会で,司法書士調査士を開業していることを知り,大変身近に感じました。その年末から,家族に背中を押され,40歳代最後の年に,受験を決めました。平成18年のはじめから測量士補をいれて4年弱,長い受験時代が始まりました。

◆1年目、2年目

 受験予備校で,初学者として調査士の「いろは」から始めます。大学は工学部ですが,畑の違う電気系ですので,法律や測量には面食らいました。当然会社員として,平日は仕事でありますので,学習時間は大きく制限されます。通勤時の電車の中での往復30分。平日の帰宅は夜10時を回りますので,1時間しかとれません。週末は日曜日だけ学習に当てられました。
最初の受験は平成19年度。択一10問正解。全く歯が立たない感じでした。受験し厳しさを味わったことで,課題を明確にすることができました。択一は,足きりをクリア,14問は取ること。書式は時間の短縮を図ること。少しは自信の付いた2年目の受験,平成20年度も結果は択一13問正解。また足きりです。

◆3年目の挑戦

 2回目の足きりにはかなり凹み,どうしようか悩みました。何かを変えなくてはまた同じ結果になると考えてもその解が見つからずにいました。たまたま,近所に来ていた前述の土地家屋調査士から東京法経学院を利用したことを聞きました。これで決まりです。
11月から,基礎約な内容を網羅している合格重点征服ゼミの通学を申し込みました。テキストを復習するイメージで,新鮮に要点を習得できました。
ここでは,日曜日受けるまでに予習として1回読み込み,教室で知識を定着させ,そこで重要だと考える箇所をチェックしておいて,次の日には自作のノートに書いておきました。ここで大変貴重な自分だけのノートが出来上がるわけです。しかし残念ながらここで体を壊し,1月は入院,手術となり,およそ1ヶ月は学習から遠ざかりました。この間,書式のゼミには参加できませんでしたが,送られてくる問題と解説集は,退院してから自宅での療養中に,あせらず少しずつやっていきました。前の年より学習時間は半分になりましたが,悔やんでもしょうがありません。4月から始まる 実戦答練 までに,択一に絞り,肢の過去問と自作ノートの読み込みに集中し得点アップを図りました。学院の 答練 は,合格者の多くが受けていると聞き,そこでの順位を自分の実力と合格までの距離として,十二分に活用することとしました。
択一は,受ける前の日にざっとノートで復習をすることを欠かさず,解説で間違えたところは肢レベルで解明し,ノートに書き加えました。この一巡を回しペースをつかみました。書式は,解答時間はまずまずで,これまでの複素数の採用,下書きはしないなど時間短縮の努力が実っておりました。ただ,戻ってくる添削を重視し,指摘されている内容は,書式ノートを作成し,次回までに復習して,その指摘の通り素直に直しました。この添削は,かなり細かく丁寧で大変ありがたいと思いました。
また, 答練 の結果をエクセル表にまとめグラフにして,自分の実力を「見える化」しました。
当初はB判定,特に択一が足を引っ張っていることがわかりました。結果を分析して見ると,どの回も問題文を読み違えるなどケアレスミスで2問ほど損していました。そこで,それまで
の択一35分目標でやっていたのを,40分を超える時間をかけ,ケアレスミスを排除する作戦を立てました。書式は速度に自信がありましたからその分稼ぐことを前提に,択一重視としました。その結果,後半特に最後の4回はA 判定をいただく事が出来ました。これでわずかですが本試験への自信もつきました。

◆平成21年本試験

 問題を配られる時から試験は始まっています。試験開始前に答案用紙に名前を書くとき,ふと建物の申請者,作成者の欄が空欄(省略でなく)になっているのに気が付きました。
まず択一から。答練でのペース配分通り,42分で通過。このときにはマークミスをチェック,正しい,誤りの解答のチェックを終えています。建物に入ります。一見平易な中に罠が多い問題でした。図面を書き終えました。このとき,床面積は申請書の時と図面の時と2回計算しますが,これが合わずドキッとします。単純な縦横の掛け算で電卓の操作ミスがあったようです。こんなミスは答練でもしたことありませんが,本試験には魔物が住んでいます。愚直な検算の癖が大切と身にしみました。
建物終了で,残り土地にかけられる時間は,65分ありました。にやりとしましたが,甘かった。問題文がやけに長く,読むのに時間がかかる。さらに,面積比例の計算が必要で,二次方程式になることが想像できました。そこで,図面をまず書くことにしました。これはいわば座標値計算のギブアップを意味します。このときはさすがに手が震えました。しかし図面を書くことにより,見取り図ではわからない土地の形状が見えました。
あと15分,ここで5分だけ択一の自信のないところの見直しをしました。2問直しました。
これはお勧めしません。土壇場で直すのは間違うことが多いからです。再び土地に戻り,鏡先生の一言を思い出します。電卓がなくても計算できるようになっているのだと。そこで,座標値に加える距離を整数と仮定して,2mを選び地積計算をしたところで時間終了。やることはやり,書くことは書き充足感のある試験でした。

◆試験結果

 択一は18問正解。土壇場での修正は合っていましたが,ずっと後悔していました。建物は9割できていました。地積も両方正解でした。自分の受験番号を見つけた時思わずガッツポーズでした。本当にうれしかった瞬間です。

◆合格するための工夫

学習時間を長くとれないため以下の工夫をしました。
1. 学習ノートを作り,そこに自分の弱点を書きとめそれを見るだけで良いようにした。
2. 土地の計算は,計算パターンを答練などから抜き取り,それを繰り返し学習暗闘の効率化を図った。
3. 弱点の民法は,司法書士の入門書を眺め補強した。
4. 答練の問題と解説の復習だけをやり,書式の添削の内容もノートにまとめた。
5. 書式は一日一枚,大切に解き,反省はノートに記載した。
6. 択一は肢レベルの過去問を通勤時間に繰り返して覚えた。
7. 講師のアドバイス,コメントもノートにメモし本番の心の支えとした。

◆最後に

一年間,東京法経学院の講座と講師の教えを素直に信じて勉強を進めることで,合格することができました。これから受験される方は,学院の教材を信じて受けて頂き,ご自分の工夫も入れて,効率よく短期間で目標を達成していただきたく念じ筆を置くこととします。