長いトンネルを潜り抜け,5度目の挑戦で晴れて合格を勝ち取ることができました。
この資格に挑戦しようと思ったきっかけは,私がサラリーマンとして勤続20年を迎えたときでした。まとまった休暇をいただいて,ふと自分を振り返ったとき,「サラリーマンという職業が果たして自分の生涯の仕事なのか?」と考えたのでした。
その頃,世間は大変な不況で,安定企業といわれた大企業でさえ,リストラを断行するような状況でした。
「自身のリスクを回避するには,自分が努力する以外ない」。そう思い,人生の選択肢を増やすことを目的に,また,やる以上は新しい人生のステップアップも可能な資格を取ろうと,思い立ったのです。
とはいっても,この資格のことは,それまでまったく知りませんでした。働きながらでも挑戦できる資格であり,また,机上だけでなく,現場に出向く仕事であるということに魅力を感じて選択したに過ぎませんでした。
まったく素人の私が,資格の内容を知り,最初に計画したのは,3年で合格することでした。
想像どおり,2年目まではまったく歯が立ちませんでした。しかし,この2年で,私は自分の弱点を知ることができました。
一つは,択一式に要する時間です。正解率は高いものの,解く時間に45分近く要していたことです。また,もう一つは,大半の人がぶつかる土地の求積でした。
3度目の挑戦のとき,択一式は,25分程度で仕上げることができました。しかし,やはりネックになったのは土地でした。指導校での答練は解けるのに,本番では解けない。自分の力のなさに,悔し涙を流したことを覚えています。
満を持して臨んだ4度目の挑戦。
択一式では,初めて民法が問われましたが,それに臆することなく30分で解き,正解率は7割でした。しかし,土地では閉合誤差が出題されて,散々な結果でした。また,土地の問題に対する動揺から,建物までもケアレスミスを犯し,前年以下の内容となってしまいました。
5度目の挑戦では,さすがにモチベーションも下がりました。しかし,そこで支えになったのは受験仲間でした。お互いに励まし合いながら情報交換し,指導校を最後まで信頼して勝ち得た合格の切符でした。
いま振り返って,自分の勉強スタイルを考えた場合,以下の点が合格のポイントとしてあげられると思います。
勉強のスタイルは,さまざまだと思います。
私が経験したこの5年で痛感したことは,「勉強に楽な方法はない」ということです。勉強の時間を阻害する要因は,いくつもあります。結局それが,「時間がとれず,勉強できない」という言い訳になるのではないでしょうか。合格のためには,応分の犠牲は必要です。
測量や調査士業務にまったくの素人の私が合格できました。「夢をあきらめない」という気持ちを強く持ち続け,努力を惜しまなければ,必ず合格の切符は手に入れることができると思います。
最後に,この5年間私を支えてくれた家族に,心から感謝したいと思います。