私は,大学4年の時に受験勉強を始め,就職した年に初受験をしましたが,書式問題・土地編がボロボロで不合格となりました。そして,初受験から6年間は,仕事の忙しさのあまり受験することもなかったのですが,28歳の夏に,再度調査士試験にチャレンジすることを決め,受験退職しました。
仕事を辞めてまで挑戦しようと思った理由は,初受験のときは,入社したばかりで満足に勉強することができなかったために悔しさが残っていて,諦めがつくぐらいまでトコトンやってみたいと思ったからでした。
初受験のときは,ビデオ講座で勉強を進めていたのですが,なかなか質問ができないことに不満を覚えていました。それでも,私の住んでいる岡山にはライブ講義をする学校が見当たらなかったので,再挑戦する際も,同じ学校の講座にしようと考えていました。
しかし,ある時,偶然に東京法経学院の通学講座が,高松でスタートすることを知り,さっそく申し込みました。決め手となったのは,ライブ講義と法改正の対応,そして立地でした。過去にじっくり勉強をしているとはいえ,6年以上も勉強をしていない上に,法改正があったことも知らない状態で,また,高松へは岡山から1時間程度で通学できたからです。
受講にあたっては,必ず毎回,講義後に質問することを決めていました。講義内容で質問することが特にない場合には,予め六法や過去問から疑問点を洗い出して,質問ノートとしてまとめた項目を質問していました。そして,質問後は,それに対する講師の回答をノートにまとめていました。
これにより,質問の時には分かった気になっていることでも,後でまとめることで,更なる疑問の発見や理解を深めることができました。また,質問しても理解が不完全な問題は,時間をおいて再度質問したり,他の講師に同じ質問をしてみたりもしました。そうすることで,多角的な見方ができるようになり,理解が早くなったと思います。
通学生同士の情報交換をすることも重要です。自分では早いと思っているのですが,書式作成の仕方や電卓の使い方等のテクニックは,人それぞれの方法があり,必ずしも自分のやり方がベストとは言えないからです。
しかし,この場合,情報を取捨択一する必要がでてきます。例えば,AとBの2種類の書式作成方法があったとします。その場合,私は必ず時間を計り,早く作成できる方を選んでいました。そうすることで,書式作成時にどちらの方法で書くか考える必要がなくなり,「この方法の方が早いんだ。」という自信を持って解答できるようになりました。
私の勉強法は,次のようなものでした。
試験前1ヶ月間は,新たな問題はやらず,答練の復習,まとめノート,ミスノートの確認に明け暮れていました。また,本試験は9時半からなので,本試験と同時刻にテストを行い,時間配分の確認を行っていました。
ところが,本試験まで残りわずかとなった日,答練最終回の答案が返ってきました。成績は全国で16位でしたが,採点者のコメントは「土地の作図が白紙なら合格できません」とのこと。このままの調子で行けば合格かも,と思って緩みはじめていたこともあり,焦りました。
けれども,通学講座では,求積よりもまず作図を書くよう教えられていたのに,答練で良い成績を取るために,いつの間にか,求積を優先して解答するようになっていたことに気づき,残りの期間は,コンパスと定規で,まず作図をしてから求積する練習に明け暮れました。本試験では,1年間フルに勉強してきた成果
を,たったの2時間半で出し切る難しさと緊張から,手の震えが止まりませんでした。それでも,「これだけやって合格しなかったら,しかたない。」と諦めがつくぐらいやり込んだ勉強量が自信となり,終始冷静にいられたのが,合格に繋がったのではないかと思っています。
受験勉強は,ただ時間さえあれば良いというものでもないと思います。与えられた状況の中でベストを尽くせば,必ず合格が見えてくるものだと思います。