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法務局の職員２名で，試験の説明と，試験順の抽選方法や，今後の予定表の説明を受けた後，試験順の抽選（番号札を入れた封筒の中から１枚ずつ受験番号順に抽選）。
法務局の職員の方もとても穏やかな感じで，説明をしていて緊張感などは感じませんでした。
特に注意されたのは，携帯電話の使用制限です。もちろん試験終了者から試験内容の連絡等があってはならないことですから当然でしょうけど，穏やかな職員の方もこの時ばかりは，厳しく注意していました。
名前が呼ばれて，忘れ物をしないように念をおされて，全ての荷物を持って３階の試験会場へ職員の１人に付き添われて移動。
こちらに入ってくださいと言われて，試験直前に待機する控え室に入るのかと思っていたらいきなり試験会場でした。
50〜100人以上は楽に会議できる程の広い会議室の中の奥に試験官が２名（男性）座っていました。入ってすぐ右側の机に荷物を置き，少し離れたところにある机に座るように言われました。
試験官と座った机の位置は５mは離れていると思われ，かなり大きな声で話さなければ試験官に聞こえないだろうと思いました。
１ 試）受験番号と名前を言って下さい。
私）受験番号と名前を言う。
２ 試）それでは，まず不動産登記法から伺います。土地の分筆の登記の申請人は，誰ですか？
私）登記を申請する土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人です。
３ 試）分筆の登記に申請義務はありますか？
私）ありません。
４ 試）それは，なぜですか？
私）登記官が登記することによって効力が生ずる形成的登記だからです。
５ 試）もう一度聞きます。なぜ分筆の登記は申請の義務がないのですか？
私）（何か解答内容が不足だと感じ，申請人の意思によることを思い出し）申請人の意思により〜以下上記と同文。
６ 試）そうですね。申請人の意思により申請することが大切ですね。
私）その通りです。
７ 試）それでは，分筆の登記に関連して，どのような場合に登記官が職権で分筆の登記をすることができますか？
私）一部地目変更による分筆の登記をする場合と，地図を作成する場合に必要と認められる場合に，その土地の所有者の意思に反しない限り，職権で分筆の登記を申請できます。
８ 試）次に，地役権の登記がある承役地の分筆の登記を申請するときに，どのような場合に地役権証明書及び地役権図面を提供しなければなりませんか？
私）地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときです。
９ 試）次に，建物の表題登記について質問します。建物の表題登記には申請義務はありますか？
私）報告的登記のため申請義務はあります。
10 試）同じく建物の表題登記についてですが，建物の所有者が数人である場合に共有者の１人から申請することはできますか？
私）申請できます。
11 試）同じく建物の表題登記についてですが，表題登記に添付する所有権証明書のうち具体的にどのような書類を添付しますか？いくつか言って下さい。
私）建築基準法による確認通知書，検査済書，また工事請負契約書等です。（あとは思いつきませんでした。）
12 試）次に筆界特定制度について質問します。筆界特定制度とはどのような制度ですか？
私）筆界特定登記官が，土地の所有者等の申請により筆界調査委員会の意見を踏まえ現地における筆界の位置又はその範囲を特定する制度です。
13 試）筆界と所有権界が一致しない場合，どのような申請をすれば良いですか？
私）土地の所有者の意思を確認して，分筆の登記をした後，所有権の移転の登記をします。
※ 試験官交代
14 試）随分緊張されているみたいですね。リラックスしてくださいね。それでは，調査士法について聞きます。まず調査士法第１条の調査士の制度の目的を言ってください。
私）調査士の業務の適正を図ることにより，不動産の表示に関する登記手続きの円滑な実施に資し，不動産にかかる国民の権利の明確化に寄与することを目的とします。
15 試）次に調査士法第２条の調査士の職責を言って下さい。
私）常に品位を保持し，業務に関する法令及び実務に精通して，公正かつ誠実にその業務を行わなければなりません。
16 試）なぜ第２条のような規定が置かれているのですか？
私）調査士の業務は極めて専門的な知識と技能を有していなければできない業務でかつ公共的な業務だからです。
17 試）調査士が守らなければならないことを３つあげてください。
私) ・２以上の事務所を設けてはいけない。
・正当な事由がある場合でなければ，依頼を拒んではならない。
・業務に関して虚偽の調査，測量をしてはいけない。
18 試）調査士法には，秘密保持の規定がありますが，なぜそのような規定が置かれているのですか？
私）調査士の業務は，公共的な業務ですのでみだりに知り得た情報を漏らしては調査士の職責に反すると考えられるからです。
※かなりあやふやな回答をしたと思われ，どのように回答したかあまり記憶に残っていません。
19 試）調査士試験に合格した者が，調査士となるためにはどのような手続きをしますか？
私）事務所を設けようとする地を管轄する法務局又は地方法務局の管轄区域内に設立された調査士会を経由して，調査士会連合会に登録申請書を提出します。
20 試）調査士会が設置されているのはなぜですか？
私）業務において調査士を指導するためです。
21 試）では調査士はなぜ調査士会に入会しなければならないのですか？
私）調査士会の指導と連絡を受ける必要があるためです。
※20，21問目はほぼ同じ内容の解答をした気がします。
22 試）今後，調査士として業務をしていくうえでのあなたの抱負を聞かせてください。
私）（調査士法の職責等の語句を交えて，自分なりに言葉をつけたして）公正，誠実な調査士になりたいと思います。
と言った様な気がします。
試）以上で試験を終了します。お疲れ様でした。
私）ありがとうございました。
当然ですが，試験前の待機場所には戻れませんし，他の受験生と接触しないように試験開始前とは，全く別の通路を使用してエレベーターの前まで職員に誘導してもらいエレベーターに乗ったところで，職員にお疲れ様でしたと言っていただき，会場を後にしました。
試験終了後，午前の部を受験した他の受験生の方達と外で少し話しをしましたが，各受験生毎に，微妙に質問内容が違っていたことが分かりました。（私の場合は聞かれなかった罰則の内容を聞かれた方がいたり，逆に私が聞かれた地役権の分筆の質問をされなかった方がいたりしました。）
２人とも男性で40〜50代の方で，２人ともとても温和な感じで，威圧感も感じませんでしたし，かといって，事務的に無表情な感じでもなく，受験生に緊張感を与えないようにしていたように思えました。
質問もとても聞き取りやすく，私が答えているときも，おおきくうなずいたりしてくれて，そのときは，私も少し安心することができました。
試験時間は10分程度で当初の予定よりは早く試験が終了しました。
全体の印象は，送付していただいた東京法経学院の口述試験受験対策資料の内容に沿った質問内容だと思いました。
(※本稿は受験生の記憶に基づく問答の再現です。したがって模範解答ではありません。)
「50代の知識の定着のため，択一・書式ともに問題を解きまくった！」
