この度、土地家屋調査士試験に合格することができました古舘陸です。
これから土地家屋調査士を目指す方や現在、勉強中の方にとって少しでも有意義な情報になることを祈念して僭越ながら私なりに感じたことや考え方について述べさせていただきます。
私は大学1 年生の時に宅地建物取引士試験に合格し、その後のステップアップとして土地家屋調査士試験合格を目指すようになりました。測量士補は独学で勉強し合格することができたので7月頃から始まる本科と合格直結答練を通学で受講しました。
勉強方法は内堀先生に言われた通り講義前にその週の範囲を2、3割の理解で良いので教科書を読んで予習する。講義を受け終わった後はその範囲の過去問を解きました。 択一式では過去15年分の問題を4 周ほどしましたが最初の2周は問題を読んですぐに答えを見ることを繰り返し大まかな内容を理解していました。
ポイントは1 つ1 つの項目を100%理解することに拘るのではなく、まずは一通り全ての範囲を終わらせることです。人は忘れる生き物なので初めから1 つ1 つの範囲を完璧に理解しようとすると、なかなか次の項目に進めませんし、仮にその時に理解しても時間が経つと忘れてしまうので非効率的です。 まずは5 割くらいの理解でも良いので、一通りの範囲の教科書を読み問題を解き全体のイメージを掴みましょう。一通りの範囲の学習が終わったら本格的に問題を解いていきます。分からない部分があったら、その都度、教科書や六法を開き理解を深めます。
ここでのポイントは合格のための学習は過去問や答練を軸とすることです。数学で言うと、いくら教科書で計算の公式を頑張って覚えたとしても、それを問題で活かせなかったら意味がないのと同様、この試験も教科書をベースに学習を進めるのではなく問題集をベースに学習を進め、理解できないところがあったらその都度、教科書に戻るように学習を進めることをオススメします。問題をたくさん解いていくと段々と、どこでひっかけてくるのかなどその問題の意図が理解できるようになります。
次に書式問題についての学習方法です。まずこの試験は本当に時間との戦いです。択一式を解くスピードもある程度は速くすることができますがそれ以上に書式は様々な部分で時間短縮を図ることが可能です。私がオススメすることを2 つほど紹介します。まずは自分なりの書式の解き方を確立することです。人によって解く順番や作図方法などがバラバラですが自分なりの解く順番を確立させることで迷う時間が減り大幅な時間短縮になります。
次に文房具に拘りましょう。例えば同じ0.5mmのボールペンでも商品によってインクの出る量がバラバラだったりします。作図ではミリ単位の精度が要求されるので自分のお気に入りの文房具を見つけそれを使い続けましょう。
次に私がやって良かった勉強方法を2 つ紹介します。
まずは毎週先生に質問する内容を決めて個別に質問し教えてもらうことです。人は他の人に教えてもらったことはその時の周囲の状況なども相まって長期的に覚えることができます。私は毎週授業の休憩中や授業終了後に先生に質問していました。そのおかげで先生から個別に教えてもらったことは忘れることなく試験に挑むことができました。これは質問した内容について深く理解でき長期的に記憶されるのと同時に先生に顔を覚えてもらい些細なことでも気軽に質問できるようになるという2 つのメリットがあります。質問しにいくのが恥ずかしいと思う方もいるかもしれませんが短期で合格するための手段であります。是非実践してみてください。
次に勉強を朝一番にするという方法です。私は今まで完全に夜型人間で夜にしか勉強していませんでした。しかし土地家屋調査士試験の勉強を朝にしてみたら続けていくうちにものすごく集中しながら勉強ができるようになりました。これは人間は夜寝ている間にその日の記憶が整理され朝起きると脳がリセットされた状態にあるからです。
机の上が書類などでちらっかった状態で仕事するよりまっさらな状態で仕事をした方が集中して質の良い仕事ができるのと同様、勉強も朝、脳がリセットされた状態でするのがオススメです。朝は周囲も静かで仕事の電話が鳴って勉強が途切れたりすることもほとんどありません。社会人の方は朝いつもより1 時間早く起きて書式の勉強をしてみてください。(択一式は隙間時間でも勉強できるのに対し書式はある程度まとまった時間がないと勉強ができないからです)夜型の人にとって最初は辛いと思いますが数週間続けてみると効果を実感できると思います。
ここまで勉強方法について述べさせていただきましたがメンタル面についても少し述べさせてください。
まず試験当日まで「私は必ず合格する」という気持ちで必ず最後まで勉強し続けてください。途中で諦めてしまっては元も子もありません。勉強の割に対して思うように答練の成績が伸びなかったり辛くて途中で勉強が嫌になったりすることもあると思いますが合格後はものすごい達成感を得られますし今後の自信にもつながりメリットがいくつもあります。私も答練が始まり7 月頃までは毎回D判定、E判定を繰り返していましたが諦めず間違えた箇所の復習と苦手分野の分析と対策をした結果8 月ごろから次第に成績が伸びはじめました。
内堀先生もおっしゃっていましたが毎回の模試の成績にとらわれることなく冷静に復習することが合格の鍵になると思います。
また、復習はできる限り早くおこなうのもポイントです。時間が経てば経つほど内容を忘れてしまいます。答練は土曜若しくは日曜に行われるので可能ならその日の夜、どうしてもできないなら次の日の朝におこなうことをオススメします。
いかがだったでしょうか。私なりの勉強法や考え方について述べさせていただきました。繰り返し根性論になりますがやはり一番大切なのは最後まで強い意志をもって諦めずに試験本番直前まで勉強し続けることです。仮に最後までD判定やE判定だったとしても合格する可能性はあります。
最後になりますが何か一つでも後学者の参考になれば幸いです。皆様の合格を心より祈願しています。