合格体験|令和2年度 土地家屋調査士合格者座談会|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

令和2年度 土地家屋調査士合格者座談会

合格者座談会土地家屋調査士をめざしたきっかけ・動機東京法経学院を選んだ理由学習で工夫した点今後の目標・展望

 

 令和3年2月12日(金)に令和2年度土地家屋調査士試験の最終合格発表がございました。全国で392名の方々が合格されております。合格率は10.1%でした。東京法経学院では、5名の合格者の皆様と日本土地家屋調査士会連合会から3名の先生方をお招きし、座談会を行いました。これから土地家屋調査士資格取得をめざして学習を開始される皆様、またすでに受験学習を始められている皆様の参考になれば幸いでございます。


 合格者座談会


会場の様子

 

司会  
「皆さん本日はお忙しい中ご出席いただきまして誠にありがとうございます。これより土地家屋調査士合格者座談会を始めさせていただきます。本日はよろしくお願いいたします。」

 

一同 
「よろしくお願いいたします。」

 

司会 
「本日ご出席された皆様をご紹介いたします。合格者の方が5名、それから土地家屋調査士連合会の先生方にもご出席いただいておりまして、こちらの会場には野中和香成副会長、それと日野智幸理事、オンラインで愛媛のほうから岡田潤一郎名誉会長(2021年4月4日当時、以下同じ)にご出席いただきます。お忙しい中ありがとうございます。」

 

一同 
「よろしくお願いいたします。」

 

司会  
「それでは最初に、合格者への祝辞ということで早速で恐縮ではございますが、土地家屋調査士連合会の先生方から一言お願いできればと思います。岡田名誉会長、よろしくお願いいたします。」

 

岡田名誉会長

 

岡田
「はい。本日はリモートでの参加とさせていただいておりますことをご容赦いただけたらと思います。今ご紹介頂きました、日本土地家屋調査士連合会の前の会長といったほうがわかりやすいと思いますが、 岡田潤一郎と申します。四国の愛媛県土地家屋調査士会に所属しております。
 皆さんこのコロナ禍の中、本当によく頑張られたと思います。合格おめでとうございます。また、今回の試験においては私も試験問題を見せていただきましたが、例年以上に難問が多かったように思います。ご苦労されたことと想像するところです。重ねまして合格のお祝いを申し上げます。
また、全国の土地家屋調査士を代表しまして私たちの仲間になっていただける皆さんに歓迎の言葉を述べさせていただきます。
 ようこそ、我が土地家屋調査士業界にお越しいただきました。どうもありがとうございます。また、本当におめでとうございました。以上です。」

 

司会  
「続きまして野中副会長、お願いいたします。」

 

野中副会長

 

野中 
「合格者の皆さん、本日は本当におめでとうございます。私は福岡の八女というところからやってきましたが、前期は福岡の会の会長をやっておりまして、今期は連合会のほうでお世話になっている次第です。土地家屋調査士という仕事は実は非常に魅力がある仕事だと私は思っています。ただ残念なことになかなか平均年齢が高い資格なのですが、今日お見えの皆様は非常に若手の皆さんが多いということですので、ぜひ今後頑張っていただければと思います。
 また、土地家屋調査士の業務というのは地域によって非常にいろいろケースがあります。僕はあまり地元から出ないのですけれども、地域によって面白味のある業務でもありますので、ぜひ今後開業して頑張っていただければと思います。本当におめでとうございます。」 

 

司会
「ありがとうございました。続きまして日野理事に一言お願いいたします。」

 

日野理事

 

日野  
「はい、皆さまこんにちは。日本土地家屋調査士会連合会で常任理事をしております日野と申します。私も、福岡、福岡市内のほうから来ております。
 私も19年目を迎えまして、当時のことをなんとなく思い出して、懐かしいなと思いながらこの座談会に出席させていただいております。
 本日は、私たちから、話せることは何でもお話したいと思っておりますので、もし、不安な点とか、聞きたい点とかありましたら気楽に、聞いていただければなと思います。どうぞよろしくお願いいたします。」

土地家屋調査士をめざしたきっかけ・動機

 

井上さん

 

井上  
「初めまして。井上智敬と申します。
 私が土地家屋調査士をめざした理由は、父親と祖父が地元で、住まいは町田市なのですが、開業しておりまして、三代目として継ぐため、土地家屋調査士をめざすことに決めました。」

 

大平 孝次朗さん

 

富田
「はじめまして、富田充と申します。38歳になりました。東京法経学院の通信教育を受講して合格できました。
 動機としましては前職とはまったく畑違いだったのですけれども、諸事情あって辞める方向になったときに、次に何をしようか考えたときに手に職をつけるじゃないですけど、資格がほしいなっていう中で、たまたま妻の知り合いの旦那さんが土地家屋調査士の仕事をされていてお話を聞く機会がありまして、報酬も頑張れば付いてくるよという話もいただいたり、しっかり勉強すれば一年で絶対受かる、やればできる試験だと話してもらって思い切って挑戦してみた次第です。」

 

鈴木さん

 

鈴木  
「はじめまして、鈴木涼介と申します。よろしくお願いいたします。私は今年で36歳になります。
 土地家屋調査士をめざそうと思ったきっかけは、前職で土地家屋調査士をやっていた方の奥様がいらっしゃって、ひょんな話から土地家屋調査士の仕事についてお話を伺う機会があって、職責の高さというか、自分で仕事を、自分のペースで行って、責任がある、非常に世の中のためにな 重要な仕事だと感じました。さらに登記した内容は本局に基本は永久に自分のやった仕事が残るということにもすごく魅力を感じまして、特に地元の土地家屋調査士の方もだんだん高齢化で人数も減っていく中でこれから新しく参入していくには魅力的な資格だなと思いまして一念発起して勉強することを決めました。以上です。」

大平 孝次朗さん

 

中川  
「はじめまして、中川遠賀と申します。土地家屋調査士をめざそうと思ったのは、前職が東京都の監理団体に約30年ほど勤め管理職にはなったのですが、その途中にファイナンシャルプランナーの資格を獲りまして、自分のライフプランというのを考えてみたときずっとこのままでいいのかなと思いながら、たまたま私の友達が、弁護士をめざしたのですがなかなか手が届かなくて、土地家屋調査士になりまして、いろいろ話を聞いて面白いなと思い、私のこの残り少ない人生、あと半分もないのですが、最後は士業というものにだいぶ魅力を感じましたので、土地家屋調査士は頑張れば取れるであろうと初めはちょっと舐めた感じでいたんですが、やはりなかなか難しい試験で、やっととれたということです。今後独立をめざして頑張っていこう思っております。以上です。」

 

齋藤さん

 

齋藤  
「はじめまして、齋藤裕也と申します。土地家屋調査士をめざそうと思ったきっかけは、埼玉で祖父が興した測量会社の自分は三代目として今過ごしていまして、祖父も父も土地家屋調査士ではなかったのですけれども、測量に携わる仕事だったので、土地家屋調査士とは離れられない仕事だったので取得したほうが測量との業務のセットで仕事がしやすくなるだろうなということで土地家屋調査士をめざすことになりました。」

東京法経学院を選んだ理由

 

井上  
「私が東京法経学院を選んだ理由といたしましては、先ほども言ったように父親も土地家屋調査士をやっていて、そのときに、父は自分より30幾つか年上なのですが、父親も東京法経学院を利用して合格できたので、父親の勧めというのもありました。
 あと自分で土地家屋調査士試験の勉強をするにあたって、いろいろな予備校について調べていたのですが、そのときに東京法経学院は合格率がナンバーワンだとか、いちばん合格者が多いっていうところに魅力を感じたので、そのまま入学することに決めました。以上です。」

 

鈴木  
「私が東京法経学院を選んだ理由としては、基本的にはインターネットで情報を集めて、毎年多くの合格者数を輩出している学校であるということで、実績があるこの学校で、しっかり勉強をして講師のいうことを聞いて勉強すれば合格できるということがもう間違いなく証明されていますので、東京法経学院で勉強しようと思いました。
 また、地元の土地家屋調査士の先生方にお話を聞いた時も、何名か東京法経学院で勉強して合格したというお話をいただく機会があり、そういうことで私も東京法経学院を選びました。」

 

中川  
「私の場合は、先ほども申し上げたように、友人が東京法経学院で勉強して一年で合格してすごいなと思いながら、そういう縁と紹介もあったためです。
 それと、私がこの学校から2キロ近くのところに住んでおりまして、家も近かったためです。ただ、本当は通えたのかもしれないですけど通信教育で学習させていただきました。
 通信教育の良いところは空いた時間で勉強できたりとかですね、わからないところを何回も見られるところ、これが通信教育の良さだなと思っています。
 結局私は何回も落ちてしまってやっと取れたというところなんですが、ただ、何年かかっても、自分のペースでできてその結果やっと受かることができました。」

 

齋藤  
「私が東京法経学院を選んだ理由は、最終的には試験を5回受けてしまったんですけれども、最初の一年は前年の専門学校の授業で土地家屋調査士の学習に触れていたのですけど、それで最初の一年は独学でなんとかやってみようと思って、やってみたのですがやはり記述式の問題とかに手詰まりになったので、その次の年から東京法経学院の通信のほうで勉強を始めたのがきっかけですね。
 選んだ理由はやはり、井上さんもおっしゃられたように業界最大手で合格者数もいちばん多いからというので東京法経学院に決めました。以上です。」

 

富田  
「私が東京法経学院を、通信教育なのですけどれも、選んだ理由は、基本的にはネットで調べていくつか候補を、限られてはいるのですが、挙げていく中で、やはり合格者数がいちばん多いなということで選びました。
あとは歴史がある学院なので選んだ次第です。」

 

司会  
「皆さま、それぞれの説明ありがとうございます。本学院も土地家屋調査士試験対策講座を開講してから長く、おそらくご出席の先生方も、受験生時代には当社を利用していただいたんだと聞いております。
 皆さま合格された昨年の試験についても、先日集計が終わりまして、当社の講座並びに教材を使われて合格された方は、合格者の65.3%に達しました。
 受験生のみなさんの合格のために当社も本試験を知り尽くした講師陣、さらには教材制作に精一杯力を入れておりますので、合格の手助けができたことを大変光栄に思っております。」

学習で工夫した点

 

鈴木 
「私は、3回受けて3回目で合格したのですが、3年間ずっと東京法経学院の通信で勉強していました。ただ、最短合格講座で動画を視聴して試験を受けたのですけども、全然筆記の内容とか、技術が合格ラインに達していなかったんです。1年〜2年と働きながら挑戦だったので、なかなか勉強時間を作るのが難しくて、3年目はそのとき勤めていた事務所を退職して実家の自営業を手伝いながら、それでも通信教育で勉強する形になったのですけれども、夜中ですとか、自分の空いた時間に講義を視聴して勉強できるというのが良かった点だと思います。
 特に、本年も実戦答練が始まっていると思いますが、答練の中で毎回講師の先生方が、もちろん勉強の内容もそうなのですけど、試験に挑戦するうえでの心構えというのも雑談のなかでお話ししていただく機会があって、それが自分の中でとても、心に残っている点がひとつあります。どの試験にも言えることだと思うのですが、「いったんその試験を受けて合格すると決めて勉強を始めた以上、あとは途中で諦めて試験を受けることをやめるか合格するかのどちらかしか選択肢はないんだと、その都度、自分の将来を真剣に考えたときに、どちらの選択肢を取りたいのかっていうのを考えて毎日の勉強に向かってほしい。」そういう話をされたんです。  
 特に自宅で勉強しているとどうしてもモチベーションを保つのがなかな難しいのですが、毎週ごとに答練があって確かに大変なのですが、そういった講義を交えながら視聴することができたので、受講して良かったなと思っています。
 自分なりに工夫した勉強方法なのですけど、特に記述式の勉強方法で、毎回答練ごとに解説書が配られて問題の反省点がそこで復習できるんですが、それとは別に自分で、Wordで土地と建物の登記の名前から、文章問題の問いとその答えの内容、それと計算方法だとか申請書の記載内容について、特にポイントとなるところを箇条書きでもいいので、とりあえずA4一枚ないし両面に収まる程度でまとめてそれを毎回一枚一枚作っていました。
 そうすると、計算パターンも試験ではいくつもあるわけじゃないので、あとになってこの問題のポイントは以前やったなとか思ったときに、毎回毎回その時の、例えば第6回の答練の解説書をひっくり返して探すというよりはA4のペラ紙をめくって「このときのやり方と一緒だ」みたいな、そういった復習をすることができたので、また試験の直前期にもなると自分で作ったそのペラ紙が10枚20枚30枚にもなるので記述式の解答の仕方のポイントっていうのがすぐに簡単に復習できる点が良かったなと思っています。以上です。」

 

司会  
「ありがとうございます。ポイントノートの箇条書きがよかったですね。」

 

鈴木  
「そうですね、もちろん解説書も簡単にまとまっていますが、解説書を読んで、マーカー引くのももちろん大事なのですが、自分の言葉で作るとまた頭への入り方が違うのではないかと思いました。」

 

司会  
「ありがとうございました。」

   
井上  
「東京法経学院の講座の良い点なんですけど、私は去年の3月に大学を卒業して、去年の4月から土地家屋調査士試験の勉強を始めたのですが、そこから東京法経学院の授業、講座を申し込むにあたって、その時点でもう通学の授業は半分以上終わっていたので通信を選択しました。
 答練はまだ始まるまで2カ月くらいあったので2カ月勉強すれば答練を通えるようになるのかなと思って答練は通学を申し込みました。
 その良かった点としては、まず、通信は当たり前なんですけど何度でも授業が見られるから、自分の好きなタイミングで勉強ができるっていうのと、わからないことがあっても質問票で質問を送れば答えが返ってくるっていうのもあったので、そこがとても良い点だと思いました。答練に関しては、通学なので実際に周りに解いてる方々がいる状況で、本試験に近い状況で解くことができるので、通信で一人で受けるよりはかなり為になると思ったので通学にしました。
 それと、休憩時間などに内堀博夫先生に質問する時間が毎回あったので、その時間は必ずどんなささいなことでも気になった点があれば必ず質問をしてより理解を深めるようにしていました。
 内堀先生は丁寧に質問に対して答えてくださったので、私が1質問したら10答えてくれるような形で、よりほかのことに関しても理解が深まるので、そこがすごく良かった点だと思っております。
 そこで、勉強方法なのですが、まず択一式に関しては、択一式って選択肢が5個あって正しいのを2個選ぶとか、間違っているものを2個選ぶとかだと思うのですけど、そのすべての選択肢を読んで、この選択肢はどこが間違っている、この選択肢はこれこれこういう根拠があって正しいというのをすべてにおいて必ず明確に答えられるようにするっていうのを意識していました。

 たとえば5個ある中で間違ったものを2個選べという問題だったら、実際その正しい3問が合ってるかどうかわからなくても絶対に間違っている2問があれば解けるとは思いますが、それだけだと実際本試験で同じようにいくとは限らないので、少しでも気になったら六法を開いたりして、解説を読んで徹底的にどこがどう間違っているという根拠を言えるようにしていました。

 択一式の過去問題では、すべての問題ですべての選択肢で何がどう違うっていうのを必ず、一瞬で答えられるくらいにしておくことで本試験では迷いなく解けるようになるのだと思いました。
 記述式に関しては、人によると思いますが、自分の考えとしては、作図ではあまり差がつかないのかなと考えていて、たとえば土地だったら、差がつくのは求積だとか座標計算が他の人と差をつけるポイントなのかなと思ったので、計算だけを何回も解いたりだとかして、作図は一回だけやったらもういいみたいな感じでした。あと申請書も細かいところが結構あって、そこをないがしろにすると細かいところでマイナス0.5点とかが重なって結構大きな減点になったりすると思ったので、申請書だけは何回も書いたり計算だけは何回も解いたりして、作図はあまり自分の時間は取られないようにしていました。

 建物も、だいたい書いてある図面を申請書に書くだけなので、そこもそんなに時間はかからないなと思ったのですが、やっぱり問題文が長いので問題文をいかに素早く読んで要点を押さえてすぐ申請書に取り掛かれるかが合否を分けるポイントだと思ったので、建物は申請書だけを何度も書いて繰り返し練習していました。

 

 これはもう私の考え方なんですけど、人によって苦手なこと得意なことあると思うので、たとえばよく聞く話だと「記述式が苦手で時間がかかるから、択一式でその分早く解いて記述式に時間を回そう」っていう考えもあると思うのですが、むしろ僕は記述式が苦手なら何度も記述式を練習して記述式を素早く解けるようにするほうが良いと思います。
 苦手を克服することが成績を上げるための近道だと思うので、常に自分が何が苦手で何が得意かというのを把握して、その苦手なものをなくすために何をすればいいのか考えるってことが、合格するうえでいちばん大事なことだと私は思いました。」

 

司会  
「ありがとうございました。まさにそうだと思います。苦手克服が合格への近道ということは、間違いないと思います。 最初は通信教育を始められて答練が通学からということですが、通信教育はどうしてもモチベーションを保つのが難しい気がします。
 いつでもできるというメリットもあると思いますが、逆にいつでもできるから私のように意思が弱かったりすると、明日でいいやって延ばし延ばしになってしまう。それで結局挫折してしまうこともあるのかと思います。
 井上さんの中でモチベーションを維持するために、何が一番後押しになったのかを教えていただければと思います。」

 

井上  
「そうですね、モチベーションの保ち方としましては、何のために勉強しているのかということを常に考えることで自分はモチベーションを保とうとしていました。
 私は、実家を継ぐために勉強していたので、絶対自分は受かって家業を継ぐんだっていう強い意志をもつことで、自身を見失わずに勉強を続けられることができたと思います。
 自分が勉強する理由というものを明確に自分の中にもっていればモチベーションは保てるのかなと、私は考えております。」

 

富田  
「東京法経学院さんで良かったところは、私は何を差し置いても内堀先生です。いろんな講師の方がいらっしゃると思いますが、自分にとって相性がすごく良かったなって今は思っています。
 何が良かったかって聞かれるとわからないのですが、やはりすごく、一つの論点に対して綺麗にまとめて教えてくださるので、自分の頭がすごく整理しやすい教え方をしていただいたと思います。
 合格したときに、変な言い方ですけど内堀先生の授業をもう見られなくなるんだ。」ってくらいのさみしさもあったくらいに結構本当に好きで、通信だったんですけど、ずっとビデオの録画で受けていて、画面に話すじゃないですか。臨場感はそんなにないんですよね。ただ答練になると録画ですよね。なのに、すごく人に話しかける口調で、それがもう自分の中で吸収しやすかったなっていう印象がありますね。特に実戦答練はやはり自分の力がすごく伸びたなっていうのは今思いますね。

 勉強の工夫をしたところは、順番にいくと択一式に関しては、普通に勉強していたのですけれど、問題を読んだときに、もう自分で解説できるようには、自分で講師の方ぐらいのレベルで解説できる、人に教えられるように根拠づけてやるようにはしてましたね。
 たぶんみなさんもそうしてると思うのですけど、マルバツがわかればいいって話じゃなくて、根拠を人にしっかり説明できるという形で、ちょっと話が戻ってしまうのですが、東京法経学院さんの通信を見て、それこそあの、内堀先生の真似をして説明するというのはやってましたね。
 授業を受けて、次の日復習として自分の言葉で、同じような、変な話、壇上に立って教えることができるかと想定して、壁に話しかけながら。それくらいやっていました。

 

そして私はまったく未経験だったので、それこそ始めたときって地積測量図なんて言葉すらもちろん知らないですし、言葉自体がわからないことだらけだったのでまず言葉に慣れようってのもあったのですが、とにかく発声していろんなこと、条文もしかりなんですけど。書くより声に出したっていうのが結構多かったなと思いますね。 」

 

齋藤  
「東京法経学院の良かったところは、そうですね、通信教育だったんですけど、さっきも言ったように最初の一年は独学でやってみて、過去問とその前の年に受けていた専門学校のノートとかを使って勉強してみて、特に記述式は解答の仕方が多岐にわたるじゃないですか。記述式の分筆登記だったり、合体登記だったり、いろんなやり方にその問題形式に独学では網羅できてなかったので、通信教育に変えて毎週問題を解いてくということで記述式には慣れていったかなと。やはり独学ではカバーしきれない部分を学院の講座で学習できたのは大きかったかなと思います。

 やはり通信で受けていたので、おっしゃられたように自分のペースでできるっていうのは大きな点だなと思っていて、働きながら学習進めてたんで、自分の空いた時間を使って、平日だったら最初の問題の3時間のうち1時間を今日やって次の日2時間やって、みたいな時間の取り方をとって講座やったり復習したりしてました。
 それと、良かった点もう一個なんですけど、2年目から4年目は一応学習経験者の体だと思ってたんで、経験者用の講座を受けていたんですよ。
 ただ5年目に、法改正もあったじゃないですか。そのときにもう一回基礎からやり直してみようと、初学者向けの講座を、最初の座学の通信についてるほうからやり直してみたんですよ。
 そのときに、やはり自分は基礎がきちんとできていなかったんだなと思いながら全部の動画を見て、改めてその答練のほうに取りかかってみたら、自分のものになっていったかな、という気はします。

 

 次に、工夫したところなんですけど、動画の数が膨大じゃないですか。たまりにたまって、さぼったりもして2週間分を1週間のうちに解かなくてはいけないという状況になったりもしたので、時間を有効活用したいなと思って、講座とか解説の動画、2時間とか3時間あるものを1.5倍速、2倍速にして、ダーッと。書いてる時間とかも早くなったりしてくれるので。
 たまに、追いつかないから一時停止して書いたりしてるんですけど。でもそれでやはりちょっと効率よく勉強はできたかなと思います。それでもきちんとある程度は聞き取れるので。そんな感じで私は工夫したと思います。」

 

司会  
「ありがとうございます。5年目に座学のインプット講座を受講されたではないですか。それは結構ためになりましたか?」

 

齋藤  
「大きかったですね。やはり基礎があやふやになっていた部分が大きかったなと自分で思っていて、一からやり直してみようって思ったら、なんとか合格できました。」

 

司会  
「結構そのときには知識を網羅しているなといういう感覚でいたのでしょうか?」

 

齋藤  
「いましたいました。」

 

司会  
「それでとりあえず受けてみようという気持ちになったのですね?」

 

齋藤  
「そうですね。」

 

司会  
「受けてみたら意外と、わからないなと感じられたんですか?」

 

齋藤  
「やはり、「あ、このへん知ってるなぁ。」と思いながら眠くなりそうなときもあったのですけど、一応全部きちんと見返してみて「ここ知らんな、きちんとわかってないな。」というところは見つけることができたので、やはり大きかったなと思います。」

 

司会  
「それともう一つ、1.5倍速ですか、それでも結構勉強できるものなのですね。」

 

齋藤  
「1.5倍速なら結構きちんと普通にノートもとれるので。2倍速だと、ちょっと止めて、ってなってしまいますけど。
 通信の勉強ならではかなと思って。一応マネできる人はいるのではないかなと思って紹介させていただきました。」

 

司会  
「確かに通学では絶対ムリな方法ですよね。ありがとうございました。」

    
中川  
「私も通信教育なのですが、良かった点というのは先ほども申しあげたとおりですね、何度も見られるという点、学習の面で答練がやはりいちばんいいなと。

 答練は、一回受けてもまた、先ほどの方と同じように、白紙のものをコピーしてですね、何度も何度も、それは相当やって記述式はすごく速く書けるようになり ました。
 DVDなので、旅先一人で行くときなんかはですね、基礎の講座なんですが、それを何回も見直して、もちろん見るのではなくて聞くだけでも良いと思うのですが、細かいところ、ちょっと忘れてた部分などの復習として活用したりしていました。

 

 工夫した点については、先ほど言い忘れてしまったんですが、DVDを1.5倍速でやりました。あと、クレームではないのですが、板書しているときって、アイドルタイムというか少し時間が出るので、そこ30秒送りとかですね、そういうふうにして止めて板書というふうな形で、そういう工夫はDVDならではかと思います。そこらへんは多分、これから通信をやる方ですね、工夫すれば効率よくできるのかなと思っております。

 あとは、私は読むのが遅いので、150分という、2時間半という試験のなかでいかに速読というか早く読めるようにするかということで、答練とか模試とかを、一回やった後に帰ってきてですね、タイムトライアルみたいな形で記述式をなるべく30分ぐらいまでに収めて、残りを、だいたい土地が60分、建物50分みたいな感じで、どれだけいけるか、問題の内容とかによってバラツキでるんですが、とにかく2時間半の中で、できれば10分手前で終わらせられるような訓練をしました。もちろん初見だったら当然また慌てたりもしますが、やはり何度もやってる問題なので、10分くらい余裕をもてるトレーニングというかですね、やっていましたが、当然、はじめは2時間40分とか、2時間50分かかる問題もあってですね、ポイントを押さえるようなことを工夫はしました。
 ただ、去年実は落ちた原因が、あまりにも飛ばしすぎて最後の言葉のひっかけで、むしろ記述式がだいぶ思ったより悪かったので今回はやはり早く読んでもきちんとそういうポイント、最後のひっかけみたいなところを飛ばさないように、早く、しかも注意深くということを心掛けて今回は臨んで、なんとか合格できた次第でございます。」

 

司会  
「ありがとうございます。やはり時間との勝負ということですね。みなさん共通してらっしゃると思うのですが、いかに時間を短縮できるか、そういったところがポイントなのかなというふうに、お伺いしていて思いました。ありがとうございました。」

今後の目標・展望

 

中川  
「私は前の仕事を2年くらい前に辞めまして、勉強と、ゆくゆく独立を考えていたので、土地家屋調査士事務所の補助者として今も働いております。前はもちろん無資格でやっていて、今回改めて合格したことによって気づいたことがあります。 
 今まで合格ってゴールだと考えていたのですが、やはり土地家屋調査士を生業としてやるからにはですね、合格というのは一つの通過点、いや、逆に言えばこの生業で生きていくならスタート地点だと思っておりまして、この4月からも、まだ登録をせずに補助者として私も2年か3年くらいは修行をして、今の事務所は土地のほうも建物のほうもスペシャリストみたいな方がいるので、そこで経験をして、はじめはちょっと法人に入ろうかなと思っていたのですが、聞いたところによると法人に入るとあまり修行に向かないようなことを聞いておりまして、なので一度個人事務所で、自分も個人事務所をやろうと考えているのでいちばん勉強になるのかなと思っております。

 今後もしばらくは補助者として、社長もですね、ある程度身について一人でなんでもできるようにはなれば、登録をして今の事務所をやろうというお考えなので、私もそれに賛同してですね、今は修行時間ということで、いずれ登録をしてまたしばらくはその事務所でお世話になって、その流れによっては、私は独立できるのかどうかの判断をして進めていきたいなと思っております。以上です。」

 

井上 
「私は先ほども申し上げたように、父親の実家の家業を継ぐために土地家屋調査士の試験を受けて合格したので、最初から父親の事務所で働くのは世間知らずというか、社会の勉強のためにも良くないかと思ったので、今は千代田区の土地家屋調査士法人の事務所で、登録はしていないので補助者として経験を積ませていただいているところです。
 経験を積んで、継いでも問題ないなというところまできたら、父親の事務所に戻って土地家屋調査士として開業、独立して仕事をしていこうかなと今は考えております。以上です。」

 

富田  
「私は未経験なので、人によっては働きながらっていう方が多いと思うんですけど、まず資格を獲ろうということでもう仕事を辞めて勉強に専念してという形だったので、合格発表前か、11月から補助者として実務の勉強をさせていだいておりまして、自分の実力がついてきたら、一応自分の中では1年、短いと思われるのですが、1年しっかり勉強して開業したいという目標があります。」

 

鈴木  
「私は今年は行政書士の資格を獲ろうと思っていまして、東京法経学院さんで行政書士の講座を受講しているところです。
まだ子供も小さいので今年いっぱいは行政書士の勉強と、あと、ADRも資格保持者で特別講習受けることができるので、それを並行して受けようと思っています。
 来年度以降は、地元の土地家屋調査士の先生のところで修行させていただいて、それから徐々に開業の準備をしていきたいと思っています。以上です。」

 

齋藤  
「今月の4月1日にさいたま市の土地家屋調査士会に登録しまして、一応開業という形を取らせていただいております。
 一応、測量の業務に携わっていたので、全く経験がないってことはないと思うので、いきなりノープランで開業するのもどうかなと思っていたのですけど、とりあえず開業してみて測量もしつつ土地家屋調査士の仕事にも慣れていければなと思っていたらいきなり分筆の登記の依頼がきたので、これは良いと思いながら、土地家屋調査士の業務をやってていければなと思っているところです。これから頑張っていきたいと思っています。」

 

司会  
「ありがとうございます。続きまして、先生方にも資格に合格されてから登録して、開業されるまでのご経験をお話いただけたらと思います。
岡田名誉会長、お願いいたします。」

 

岡田  
「はい、私の経験でよければお話させていただきます。

 私自身は22歳でこの世界に入って、24歳の時におかげさまで合格させてもらって、28歳の時に登録をしました。合格した24歳から28歳までは、当時勤めていた土地家屋調査士の先生の事務所で補助者として働きながら実務を覚えたというのが実情ですかね。私自身は28歳で独立をしたときは、平成元年ですけど、世の中は、日本の社会はバブルのもうそろそろ終わりかけのころでした。
 私自身特に親が土地家屋調査士でも司法書士でも不動産業界の人でもなかったし、2代目でもなければ3代目でもなかったわけで、勤めてた事務所もそんなに大きな事務所でもなく、暖簾分け的なこともなく。なんのあてもなく独立、登録をしたようなものです、今から思えば。
 ただ、お陰をもちまして、補助者のころから周りの先生方は存じ上げていたので、いろんな研修会とか、土地家屋調査士会が主催する勉強会とか、土地家屋調査士会の総会とか、支部の総会とか、そういうところでの多くの人との出会   いにより、資格者としての基礎を作ってもらったのだなと思います。

 なので、不動産業界につてがあったわけでもなく当時私は独立をしましたけども、経験からお伝えできるとすれば、周りの人に謙虚であり続けて、土地家屋調査士としての誇りと自覚を胸に日々の業務、仕事を、あるいは生活を、一生懸命自分の中でこなしてたら、資格者として自然と周りは認めてくれるのではないかな、というふうに思います。

 自分の話ばかりで申し訳ないんですけど、とにかく、自分に対しても周りに対しても謙虚であり続けたら、私はそこそこ成功できると思っております。何をもってして成功かはいろいろと人が判断することでしょうけども、と、私自身は考えております。」

    
司会  
「ありがとうございます。岡田名誉会長には毎回本学院の雑誌の巻頭言にご執筆いただいてまして、その中でも岡田名誉会長は「謙虚であること」についてよく述べられておりまして、私も共感しております。
 土地家屋調査士として生きていく、ということもそうなのですが、人として常に謙虚であることということはすごく大切なことだと思います。ありがとうございました。
 続きまして野中副会長、お願いいたします。」

 

野中  
「私はですね、実は井上さんと同じで、大学を卒業して、昔はお盆の8月に試験が行なわれていたのですが、いわゆる夏休みに試験を受けまして、年末に発表があって、そのままそそくさと登録をしたという口でございます

 それで、これは意見が分かれるところではあるのですけれども、私の、非常に偏った持論でいくと、補助者をして経験を積むというというのは、私の中では非常にナンセンスかなと、個人的には思っていまして、とりあえず開業をして、自分の職印の重みを感じるのは大切かなと思います。
私あの、開業したときパソコンの電源も入れられない、機体も立てれないという状況で開業しておりまして、どうやって仕事をするんだというような話になると思うのですが、私はかなり田舎のほうなので、近所の土地家屋調査士さんに「うちちちょっと遊びおいでよ」なんてそういうノリで言ってたのですけども、まぁ大体ベテランの先生、ベテランの補助者の方も、通常登記ってこうしたら通るよねって、経験で、昔こうだったもんねという意見が結構多くてですね、勉強してた私からしたらいやそれは違うと。六法に書いてあるのと違うと。
 絶対これで通るはずということで、他の方は経験と勘で乗り切ってらっしゃいましたけども、私は法的にこうなんだよというところで頑張ってきたということになります。

 

 で、僕も2代目とか3代目とかではないので、学生のノリで開業したというところも若干あるんですけれど、じゃあどういったところで仕事をとるんだというところで、自分の事務所はどこに重点を置いてどこがポイントなのかと、齋藤さんのように測量会社をしていて測量が得意だよというパターンもあれば、法律的に詳しい事務所なんだよというのを売りにするのもいいのかなと思います。
 あとよく、営業で頑張る、そういう方もいらっしゃると思うんですけど、たとえば○○事務所は100万だから私は50万でやるとか。私はそういう付き合いよりも、人と人との付き合いを大切にして、お客さんの信頼を獲得していくというのが大切なことかなと思います。」

 

司会  
「ありがとうございます。やはりさきほど岡田名誉会長もおっしゃっていたのですけれども、人と人との繋がり、そこが重要なのですね。ありがとうございます。
 では日野理事、引き続きましてお願いいたします。」

      
日野  
「はい、私はですね、井上さんと齋藤さんと同じかな、3代目ではないですけど2代目です。
 10年間補助者をして同じように冬場、12月に合格発表があった次の日ですね、もう入会しました。で、その10日後に親父がもう登録をやめました。
 なので、それまできていた仕事が全部私に降りかかってきて、実務的にはできるのですけど、最終判断も結局全部自分でしないといけない、やはりまだ中途半端なところもありますので、かなり苦労しました。その間親父は一度も教えてくれないので、自分で夜中まで調べごとをしたりしながらやっていました。

 当時私が登録したときが、また報酬が今までは決まっていたんですけども、自由に自分たちで決められるようになって、そのダンピングじゃないですけれども、価格、値下げの競争みたいなものにも巻き込まれて、どうしたらいいんだろうなと、今まではこれくらい取っていたのに、どういうふうに計算したらいいんだろう、親父に相談しても「そんなのはお前が決めろ。」と。そういう形でそのへんはかなり苦労したかな、というふうに思います。
 営業的には、やはり父がやってた分の引き継いだ部分もありますけども、値段、値下げ競争には巻き込まれて離れていった方も多かったので、私は士業関連をかなり、挨拶回りとかして仕事をいただくような形で動いた記憶がございます。以上です。」

 

会場の様子    

 

司会  
「皆さん、せっかくなのでこの機会に何かこんなことが聞きたいなとか、これからご自分の未来のことについて、聞いておきたいことなどがもしございましたらお願いいたします。」

     

鈴木  
「今お話しいただいた日野様にちょっとお話伺いたい点があるんですけれども、ダンピングという言葉が出て、今価格の報酬について自由に決められるという話が出たと思うのですけれども、はじめ開業したばかりの新人にとって、周りとの差別化というのは仕事、登記を早く終 らせるか、周りよりも少し安くするかというようなところでしかほかのところの事務所さんとの差別化っていうのは、
 もちろんあとあの、法律に強くなるとか測量に重きを置くというようなそれぞれのやり方はあると思うんですけど、そういった中で、周りの事務所との兼ね合いもあるので、いきなり始めて周りよりもグッと低い金額でやってしまったら周りにも迷惑が掛かってしまうし、良くないと思うんですけども、最終的に、ダンピング競争みたいなのが始まってしまったときっていうのは、結果どういうふうに解決をしたのか、日野様はどういうふうに問題を乗り切ったのかを伺いたいと思います。」

      
日野  
「はい、ありがとうございます。まぁ簡単に言うと手を抜かずにやることをやったら必ずそのくらいの値段になるんです。
 なので、どうしても前からの付き合いなので、じゃあ八掛けですとか、新しく来た人九掛けですとか、そこはもうやはり自分の直感ですね。
 あとは同期とかにやっぱり聞いて、いくらくらいでやってるかとか、そういった情報交換ですね。そんなことも必要になってくると思います。

 そういったところで、こういう業務だったらこのくらいかかるよね、当然だよね、そうするとやることはきちんとやりますので、仕事に対しても信頼が必ずついてきます。
 ですのでそうすると、じゃあ2回目3回目もという形で繋がっていく、そういう形で乗り越えてきましたね。」

      
鈴木  
「ありがとうございます。もう一つ質問よろしいですか。
 具体的な話になってしまってこの場にそぐわないかちょっと分からないんですけども、一つ質問したい点があります。
 それは、機材を壊してしまった場合についてです。測量機械はとても高額なものだというのは承知しているんですけども、たとえば、自分が開業した場合で自分が持っている測量の機械を壊してしまったり、何か登記で問題を起こしてしまった場合ってのは賠償保険があると思います。それはもちろん加入しようと思っているんですけども、たとえば、自分が雇っている補助者の方が、トータルステションを倒してしまった、あるいは自分が補助者として、他の事務所さんで働いている時に誤って三脚を倒してしまったり、そういった場合っていうのはどのように賠償というか、土地家屋調査士自体、自身が入る賠償保険というのは聞いたことがあるんですけれども、例えば自分が雇っていたり、自分が雇われている時のそういった対応というのは皆さんどういったふうにやっていらっしゃるのかというのがちょっと気になったので質問させてもらいました。」

 

野中  
「あまり不安がらなく全然大丈夫なことでして、きちんと補助者登録をされている補助者さんが実務で何か壊されたりだとか、そういうのは全部賠償保険で賄いができますので、土地家屋調査士だけが保険の対象というわけではありませんので、そこはもう、安心していただければなと思います。」

 

鈴木  
「大変参考になりました。ありがとうございました。」
     
中川  
「私の場合はですね、この土地家屋調査士業界全体、受験者も含めてですね、登録者が減少しているということと、あと逆に、取り消し、廃業された、死亡で取り消しをされた方が増えています。
 この前、土地家屋調査士白書2020というものを見てですね、廃業が大体500数十人、それに対して登録者が310人とか320人ぐらいでですね、それは年々同じような形でですね、登録者は減って廃業者は増えていくっていう形になっていて、ずっと身を置くのであればやはりもっと盛り上げていきたいっていうこともありますので、そういった中で、今後いかに土地家屋調査士という業務をPRして登録者を増やす努力っていうのを今後どういうふうにやっていくのか、もし何かあればお聞きしたいなと思っております。」

 

大平 孝次朗さん

 

野中  
「まず、受験者が減っているというのは実際事実で、登録されている土地家屋調査士の会員の方もかなり減少しているということで、私的には非常に魅力があっていい資格だと、これほどいいのはないというのが持論なのですが。

 私、前は福岡会の会長でして、やはり受験者を増やしたいというのがありまして、やはり、いちばん最初に誰が受けるんだということで考えますと、補助者がいちばん真っ先に受験者になる確率が高いということがわかりました。
 そこで、福岡の場合でしたら、補助者の研修を義務化を私が会長のときにしていまして、東京法経学院さんにちょっと提携をお願いして、補助者の研修の一コマで、「受験しましょう。」という講義を一コマ、設けさせていただきまして、東京法経学院さんのほうから講師を派遣していだいてるのですが、それによって若干ではありますけども福岡のほうも受験者が少し増えたというような状況にありますので、こういう些細なことでありますけども、そういうところから広げいっているというのが状況でございます。」

                    
司会  
「ありがとうございます。
 土地家屋調査士会連合会もしくは各単位会の方で受験者数を増やす策略だったりだとか、いろいろな方法をとっていただいているということで、本学院も他人事ではなく、受験生の人数は受験指導校として最も重要なポイントではありますので、そのへんのこともご協力ができることがございましたら今後もぜひご協力できればと思っております。ありがとうございました。

 また、各単位会だったりとか、土地家屋調査士連合会様のほうで登録された会員様向けに、頻?に研修を積極的にやられているとお聞きしております。
 皆様もまだ登録されていない方もいると思うのですけども、登録されてそういった研修に積極的に参加されて、人と人との繋がり、そういったものを築き上げていくことで仕事も入ってきて、この業界で生きていけるのではないかと、そういうふうにも思っています。
 当社も微力ながら、実務研修ということで、実務測量講座だったりとか、合宿をして、座学があってというような講座も開講していますし、あとは福井コンピュータ様と共催で、実務研修講座も毎年開講しております。ぜひそういったこともご活用していただければ幸いでございます。
 ありがとうございました。」

 

司会  
「はい、あっという間に時間が過ぎてしまいまして、本日はご多忙のところ本当にありがとうございました。いろいろとお話しいただいた事が今学習されている方にとってきっと為になる貴重な意見になっていることと思います。

 それでは最後に、合格者の皆様に出席された感想を、本当に短くて結構です。一言ずつお願いいただければと思います。」

      
富田  
「今日はありがとうございました。本当に人それぞれこの資格をめざされる動機があるなというか、いろいろな方の話を聞いて改めて思ったのですけれども、皆さん多分、私もあの、内堀先生がおっしゃってたのですけどやはり、この資格を挑戦される方、何かしら問題って言ったら表現が悪いのですけど、何かしら問題を抱えている中で挑戦しているという言葉があったとおり、私も本当、結構キツキツでものすごいプレッシャーの中やっていたので、改めて皆さんそれぞれあるんだなと思いました

 だからやはり、自分が勉強しててきついなって思うときって皆きつくて。そんな中で負けないでほしいなというか、そのプレッシャーに勝ったときのやっぱり喜びっていうのは本当に素晴らしいものがあるので、今年受験される方も打ち勝っていってほしいなと思いますね。
 私も結構受かって本当、おっしゃっていたように受かってからがスタートであるように思うんですけども、また受からないといけないものであると思うので、本当に頑張ってほしいなという感じでございます。」
     
井上  
「今日はこのような機会を設けていただきありがとうございました。
 そうですね、私は本当に、周りに調査士をめざしている方とかが父親以外まったくいなかったのでそれ以外の方の意見でしたりとか考え方っていうのを聞けたのはとてもいい経験になったと思います。
 これから実務経験を積んで開業していくうえで何か、互いに助け合ったりする場面があったらいいなと思っております。本日はありがとうございました。」

 

齋藤  
「本日はありがとうございました。
 私は5年かかってしまったので、お話聞いている限りお二人は一発合格されているようだったのですごいなぁと思いつつ、ダラダラしちゃってる人、多分聞いてる人の中にもいるかもしれないんですけど、諦めず頑張ってもらえば自分のように合格できるのではないかなと思います。
 多分実際私はギリギリの合格だったと思うので、ボーダーラインから2、3点上ぐらいだったと思うので、とりあえず諦めずに頑張って、なんとか合格したってときの解放感に浸ってもらえるよう 願っております。以上です。」

 

鈴木  
「本日はこのような席を、またこの場を設けていただきまして誠にありがとうございます。私は通信講座でずっとで勉強していたので、横の繋がりというか、一緒に勉強できる仲間が周りにはいなかったので、今日のような場を設けていただいて、いろんな繋がりをもつことができたので非常に有意義だったなと思います。
 自分の経験が役に立つかは分からないんですけれども、少しでもこれから勉強していく、あるいは今もう既に勉強してらっしゃる方の助けに少しでもなって、参考になってもらえればよかったなと思います。今日はありがとうございました。」

    
中川  
「本日はこのような場を設けていただきありがとうございました。
 私も何回か落ちて、やっと受かったんですが、やはり最後は諦めない気持ちだったと思っております。
 自分が一度これをめざそうと、真剣にめざそうと思ってから、やはり数年かかっていますので、心が折れそうなときもあったのですが、試験でもとにかくもう時間いっぱいで、それでも最後まであきらめきらめなかったっていうのが0.5点か1点か分かりませんけども、そこが合格に繋がったかもしれないのでやはりあの最後まで諦めなければ合格できると思います。
 合格したときの喜びは、私もいい年なのでこんなに喜ぶと思ってもいなかったのですが、やはりとても喜びました。そしてすごく感動しました。
なので今勉強されている方もですね、これから諦めず、一回自分が目標にしたらですね、最後までやりきる気持ちをもっていただければと思います。以上です。ありがとうございました。」

 

司会  
「はい、ありがとうございました。
 やはり皆さん最後の言葉一人一人合格された方の言葉って説得力があるんだなって、皆さんすごいなって思いました。つらいところ、苦しいところを乗り切って合格されたのだなってことをつくづく感じました。

 今回は本当におめでとうございました。それでは最後に、日本土地家屋調査士連合会の先生方に最後の締めということで一言ずつ、いただければと思います。先に日野理事お願いいたします。」

 

日野  
「はい、皆様お疲れ様でございます。連合会の研修部長をさせていただいていますので、一言その立場から言わせていただくと、登録した後ですね、研修を必ず受けてください。
 各単位会が考えている研修っていうのは会員のために今勉強してほしいこと、理解してほしいことを研修として行っていますので、ぜひそれは受講してください。
 ちなみに私は研修は今までで一回しか休んだことはありません。その一回休んだのはこの連合会の理事会とおんなじ日になったために、どうしても会議で発言する側なのでどうしてもこれは休むわけにはいかなかったからですね。
 研修のほうは休みましたけども、基本的には全部出てますのでそういったくらいの心構えでいいかと思います。ぜひ、登録をされた方は研修へ行っていただいて、登録を今からされる方はそういった気持ちで今後も頑張っていただければなというふうに思っております。本日はどうもおめでとうございます。」

 

司会  
「ありがとうございました。野中副会長お願いいたします。」

 

野中  
「はい、皆さん今日はお疲れ様でした。日野理事が言われたように研修は必ずというのは必ずでございますので、またあの総会と、各種地元の会であると思いますけども、そういうところにも必ず参加していただいて、会を盛り上げてほしいなと個人的には思っております。
 実力をつけて、仕事もいっぱいして後輩の育成というところでまた会務に携わっていただければなと思います。本日はおめでとうございました。」

 

岡田 
「はい、皆様お疲れ様でした。
 私からは、土地家屋調査士としての誇りと覚悟を持って土地家屋調査士という職業をしっかりとそれぞれの皆さんが名乗ってもらって、堂々と資格者としての王道を歩いて行ってほしいなと思います。
 そして、これから資格者としてめざす方、あるいは資格者をめざして学習中の皆さんへのメッセージも、伝えさせていただけるとすれば、今学習されている方は真っ暗な漆黒の海を漂ってる感覚なのだろうと思います。でもそれはほとんど多くの先輩方も通ってきた道です。目を凝らしたら必ず、小さな光が見えてくるはずですし、耳を澄ましたら必ず仲間の声が聞こえてくるはずです。
 どうか諦めないで頑張っていただきたい。そして、これから資格者として歩き始める皆さんには、さっきも言ったように、王道をしっかり歩いて行ってほしいと思っております。どうか皆さん頑張ってください。本日はありがとうございました。」

 

司会 
「ありがとうございました。
 合格者の皆様、ご来賓の先生の皆様、これからの、更なるご発展を心よりお祈りしております。それでは、土地家屋調査士合格者座談会をお開きにさせていただきます。ありがとうございました。」

 

一同  
「ありがとうございました。」