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土地家屋調査士のための測量実務研修[2024秋期]
講師からのメッセージ
土地家屋調査士の測量の現状と実務研修の必要性について
- 基本三角点等に基づく測量の成果による地積測量図を作成するためには、近傍の基本三角点等(公共基準点、街区基準点、図根点等、以下「基準点」という)を基礎として、筆界点の測量をし、地積測量図を作成しなければならない。
- 公共基準点は、一般的におおむね2級基準点(点間距離約500m)若しくは3級基準点(同200m)が設置されており、3級基準点以下は必要に応じて設置する程度であるが、地籍調査の推進が必要な都市部では都市部官民境界基本調査三角点(2級基準点相当)や都市部官民境界基本調査多角点(3級基準点相当)、都市部官民境界基本調査細部点(4級基準点相当であり、いずれも都市再生基本調査で設置された街区三角点、街区多角点等である)等が整備されている。また、登記所には都市部官民境界基本調査三角点等の成果が公開されている。
- 当該区域で地積測量図を作成するときは、さきの基準点等に基づいて土地家屋調査士が(単路線方式若しくは開放多角、放射法等により)多角点を設置し、境界を観測し、一筆地測量をしなければ地積測量図の作成をすることができないことを意味する。
- 公共基準点があるにも係わらず、任意座標の測量で地積測量図を作成した土地の分筆登記等の申請は却下の対象として差し支えないとされている。(平成18年8月15日民二第1794号通知参照)
- 任意座標であっても測量の基本的な知識や技術を習得していることが必要であり、測量を教えてくれる所は、測量専門学校・職業訓練所等でない限りはないのが現状である。
以上の事柄を踏まえ、本学院ではこのたび、測量経験のない土地家屋調査士試験合格者(受験者でも可)、または土地家屋調査士でも専門分野以外の測量に自信のない方等を対象に、公共基準点を利用した「測量実務研修」を実施いたします。トータルステーション(測量器械)の操作方法等の基本的なことから、単路線方式の測量実習及び測量手簿の記載・整理を体験し、併せてY型重量平均計算の講義及び計算を主として行います。
- 指導講師陣
- 【教官】新 隆博(あたらし たかひろ)(土地家屋調査士・測量士)
- 【助教】荻原 勇(おぎわら いさむ)(本学院専任講師)
- 【助教】北島 章雄(きたじま あきお)(土地家屋調査士・測量士)
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学費
講座名 |
一般学費(税込) |
土地家屋調査士のための測量実務研修[2024秋期]
総合【測量実習(4泊5日)+実務講習(全3回)】 |
341,000円 |
- 上記学費には講習で配付される教材費および合宿中の宿泊費、朝食・昼食代が含まれています。(夕食は各自となります。)
- 4泊5日のため、宿泊の準備をお願いいたします。
- ※過去に本学院の土地家屋調査士 通信・通学講座(公開模試・集中講座等の短期講座を除く)を受講された方上記価格より20,000円割引いたします。お申込みの際、お申込フォーム内「コメント欄」に会員番号をご入力の上お申込みください。受付時金額を訂正させていただきます。
測量実務研修 会場マップ
【測量実務研修 会場】フレサよしみ
〒355-0119 埼玉県比企郡吉見町中新井508 →PDFファイル → Googleマップ
※会場は変更になることがございます。あらかじめご了承ください。
基準点測量(講習会)の日程
▼測量実習 4泊5日(埼玉県比企郡吉見町・フレサよしみ)
実施日 |
講義内容 |
1日目
9月25日(水) |
- 12:00
- 現地集合
- 開講
- 13:00〜日没まで
- 実地踏査(観測点の位置確認、路線確認)
- 器械操作説明
- 観測器材の点検・準備
- 〜20:00
- 記載・整理、単路線の計算
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2日目
9月26日(木) |
- 9:00〜日没まで
- 観測実習
- 〜18:00
- 手簿の記載・整理、単路線の計算
※追加ビデオ講習の場合あり
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3日目
9月27日(金) |
- 9:00〜日没まで
- 観測実習
- 〜18:00
- 講義(計算の補充)、記簿の整理、高度角補正計算
※追加ビデオ講習の場合あり
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4日目
9月28日(土) |
- 9:00〜日没まで
- 観測実習・偏心補正の観測実習
- 〜18:00
- 講義(計算の補充)、記簿の整理、偏心補正計算
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5日目
9月29日(日) |
- 9:00〜12:00
- 手簿の整理・記簿の作成、単路線の計算
- 13:00〜15:00
- GNSS講習
- 研修終了 解散
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▼実務講義まとめ <全3回> 【会場】東京法経学院 東京校 →マップ
実施日 |
講義内容 |
10月25日(金)
10:00〜17:00 |
- 講義内容
- Y型(重量平均)の交点計算
- 交点計算実習
- 測量プログラムの用いたY型計算の実演
- 水準角観測手薄の整理
- 高度角観測手薄の整理
- 距離測定手薄の整理
- 高度角補正計算の説明
- 各種計算簿の説明
- 成果表作成
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10月26日(土)
10:00〜17:00 |
- 講義内容
- 測量学概論
- 各自のデータよりY型交点計算実習(各路線の精算計算及び成果表の作成)
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10月27日(日)
10:00〜16:00 |
- 講義内容
- 誤差論
- 公共測量の位置付け(測量法等)
- 公共測量作業規程準則の説明
- 今後の土地家屋調査士について
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配付教材
- 「基準点測量の基礎の基礎」(本学院オリジナルテキスト)
- 「測量器械の操作方法解説DVD」
※関数電卓をご持参ください。なお、操作方法に関する指導は本講座では行いません。
特色
- この研修は、実習と講習(座学)によって構成されています。実習では、観測作業の前に最低限理解しておかなければならない基本的な測量計算の学習と観測器械(TSなど)の操作及び観測手簿類の記録方法に関する教材を事前配付し、現地で4泊5日の合宿となります。講習では、現地での観測データを基にして測量の基本的な知識を系統的に学習します。
- 4級基準点相当を設置して(面の)測量を行います。
- 器械の設置から観測手簿の記録、計算・整理・点検等を自ら行い、測量成果を提出するまでの基準点測量の流れを実習します。
- 本講座は測量の実務経験がない方を対象としていますが、3〜4級基準点測量を処理するための測量の基礎を基準に講義レベルを設定しているため、三角関数の基本と多角測量の計算が理解できる程度の基本知識が必要です。
講習内容
- 測量の基準
- [1]地球原子
- [2]平面直角座標系
- [3]旧日本測地系と世界測地系
- [4]任意座標系
- [5]ジオイドと楕円体
- [6]水平面と高さ(標高)
- [7]平面座標系の成り立ち
- 角度と距離測定
- [1]水平角
- [2]高度角と鉛直角
- [3]距離の測定
- [4]水準測量(直接水準と間接水準)
- 誤差論
- [1]3大誤差
- [2]定誤差の定義とその消去法
- [3]不定誤差の定義
- [4]過失・過誤
- [5]平均理論
- [6]不定誤差の平均
- [7]最確値とは
- [8]算術平均と重量平均
- [9]分散と標準偏差
- 平均の方法と処理(手簿の整理)、記簿の記載(整理)
- 多角測量の平均処理法
- [1]水平角の平均と処理(均等法)
- [2]距離の平均と処理(コンパス法)
- [3]点検測量(現地測量)
- [4]単路線方式(結合多角方式)
- [5]Y型(重量)平均計算の仕組みと計算
- 偏心補正計算
- [1]正弦比例 計算の仕組み
- [2]2辺夾角 計算の仕組み
- 測量計画
- [1]配点計画
- [2]選点図の作成
- [3]平均図の作成
- [4]観測図の作成
- 計画と路線次数
- [1]次数って何?
- [2]路線の定義
- [3]測量の精度と制限
- 座標変換と座標補正
- [1]回転変換
- [2]平行移動変換
- [3]多点変換(ヘルマート変換)
- [4]座標補正
- 測量と数学
- [1]連立方程式
- [2]2元1次方程式
- [3]3元1次方程式