土地家屋調査士として活動していく上でどのような資格があれば有利か気になる方も多いのではないでしょうか。土地家屋調査士はダブルライセンスのほうが有利とされている仕事です。どのような資格がダブルライセンスに向いているのかご紹介します。
司法書士
土地家屋調査士と司法書士のダブルライセンスのメリットは登記業務の幅を広げられるということです。司法書士は「権利の登記」、土地家屋調査士は「表題の登記」を行うことができ、ダブルライセンスによって登記のプロフェッショナルとしての働くことができるようになります。ただし、双方の資格を維持するために年数十万の会費を支払う必要がある点、司法書士からの依頼が減る可能性がある点はデメリットといえます。
測量士
土地家屋調査士と測量士は分野としての重なりが多いため、ダブルライセンスに適しているといえます。測量士として測量の実力を上げることは土地家屋調査士としての業務にも直接役立ちますので、メリットが大きいといえるでしょう。一方、注意点としては公共事業の発注は景気等に左右されるため、常に一定数あるわけではないということが挙げられます。
建築士
土地家屋調査士と建築士のダブルライセンスは設計から測量登記までワンストップサービスを提供できるという点にメリットがあります。内容としても関連性がありますので、土地家屋調査士と建築士のダブルライセンスは検討しうるといえます。一方、一級建築士の取得難度や仕事の難度、単価という点を考慮して土地家屋調査士とダブルライセンスする人は少ないといわれています。土地家屋調査士と建築士のダブルライセンスの場合は建築士が主になる傾向にありますので、自分の志向をよく見極めてからダブルライセンスを目指すようにしましょう。
宅建士
土地家屋調査士と宅建士ダブルライセンスは実務面におけるメリットが大きいといわれています。更地に建物の登記が残っている場合の処理を自分で行えるという点や、顧客からの質問に答えやすいという点で宅建士は土地家屋調査士に役立つ資格です。試験の重複個所はあまり多くなく、一から勉強する部分が多いのが大変ですが、ダブルライセンスに向いている資格といえるでしょう。
今回紹介したように、土地家屋調査士とのダブルライセンスが効果的な資格は複数あります。資格によって土地家屋調査士をどう生かしていけるかという点が異なってきます。今後どのように土地家屋調査士ビジネスを展開していきたいのかという点を考慮した上で、自分に合った資格を探してみてはいかがでしょうか。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
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