土地家屋調査士の試験には、法律への理解や書類作成時における文章構成力といった文系的な能力と、測量や製図を正確に行う理系の考え方の両方が求められます。土地家屋調査士の資格を取得したい場合、文系と理系のどちらが向いているのでしょうか?
土地家屋調査士の資格取得に向いている人の特徴や、試験に効率的に合格するための勉強方法について紹介します。
土地家屋調査士に求められる能力
土地家屋調査士というのは、不動産に関する登記をするにあたって必要になる土地や家屋の調査や測量をする仕事。測量結果は地図に掲載され、税金納付の基準になります。また、土地の登記の結果は登記簿に記録されます。そのため土地家屋調査士には、測量時に誤差が生まれないよう正確に仕事をする技量が求められます。
土地家屋調査士はときに、司法書士と連携して法律や登記の手続きをしたり、ハウスメーカーや不動産会社とタッグを組んで仕事をしたりすることもあります。土地家屋調査士には正確に測量をする技量と、不動産に関する法律への十分な理解が求められるのです。
土地家屋調査士は理系のほうが有利?
土地家屋調査士の試験では、高校1年~2年程度の数学力が必要とされます。試験では連立方程式や三角関数、三角形の比例計算といった数学的知識を用いて座標や面積を計算する問題が出題されます。
「文系一辺倒なので数学が苦手」という人もいるかもしれませんが、試験では関数電卓を使用できるのであまり心配はいりません。基本的な解き方をきちんとマスターすれば、文系の人であっても十分合格に手が届くといえるでしょう。
中には、数学への苦手意識から土地家屋調査士の資格取得をあきらめてしまうという人もいるものです。受験を避ける人がいるということは、それだけライバルが減るということ。努力して合格を勝ち取れば、土地家屋調査士として活躍するチャンスも増えるのです。
法律を十分に理解する能力が必要不可欠
土地家屋調査士の資格を取得するためには、法律を十分に理解することが必要不可欠です。また土地家屋調査士には、法律に則って書類を作成する能力も求められます。合格のためには法律的知識だけでなく文章読解力や文章構成力も必要不可欠です。
法律関連の資格というと、文系のほうが内容を深く理解しやすいというイメージがあるかもしれませんが、理系の人にも合格の見込みは十分あるといえるでしょう。理系の学習では常に論理的思考が求められるもの。理系の論理的な考え方に慣れている人は、法律に関する学習をするときに条文を直感的に理解する力が高いという側面があります。
土地家屋調査士というのは、不動産と法律とを結びつける仕事といえます。その資格試験範囲には、文系的な問題と理系的な問題が混在しています。
土地家屋調査士の試験は、理系であっても文系であっても、努力次第で合格を勝ち取れるレベルといえます。文系の文章力や理系の論理的思考を柔軟に活用することが、土地家屋調査士の資格取得への近道です。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
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