土地家屋調査士の資格を取得したあとは、日本土地家屋調査士連合会へ登録することになります。同会へ登録して1年以内の会員は新人研修を修了することが必須となっていますが、どのようなことをするのでしょうか? ここでは土地家屋調査士の新人研修や、年次研修についてご紹介します。
目次
土地家屋調査士の新人研修とは?
土地家屋調査士となった際には、新人研修を修了する必要があります。この新人研修は従来「関東ブロック」「関西ブロック」というふうにブロック単位での開催でしたが、令和元年からは全国区を対象に1つの会場で開催をする形式へと変更されました。
参加資格・日時・場所
土地家屋調査士の新人研修は、日本土地家屋調査士連合会へ登録してから日が浅い新人を主な対象としています。ただし、登録数年以内に新人研修を受けていなかった人や、土地家屋調査士会長の推薦を受け、連合会長が認定した人などであっても受講は可能です。
新人研修はその年度の6月に実施され、2泊3日の研修スケジュールが組まれます。例年関東圏での開催となっており、令和3年度は茨城県つくば市の「つくば国際会議場」にて新人研修が開催されました。国土地理院のあるつくばは“測量の聖地”ともいわれているため、理にかなった選定だといえます。
研修内容
新人研修の研修内容は座学、グループ学習が中心です。会員の心得や請求書の取り扱い、職責・倫理といった基本的な事項から、通則、建物の調査・実務、土地の調査や測量実務、技術といった「調査・測量実施要領」、土地建物の規制関連法などを学んでいきます。
また、筆界に関する研修、報酬の運用、民事責任・事故例など、実務に即した知識も学ぶことができ、充実した内容となっています。
新人研修では土地家屋調査士会長や弁護士など、全国から講師を招いて講義をおこないます。そのため、新人土地家屋調査士にはかなり参考になる研修だといえるでしょう。
授業以外にはどのようなイベントがある?
土地家屋調査士の新人研修では、2日目の夜に懇親会(または夕食会)が実施されます。全国の土地家屋調査士仲間と話せる、貴重な機会となるでしょう。
数年に一度ある土地家屋調査士の「年次研修」とは?
土地家屋調査士の研修には、数年に一度参加できる「年次研修」というものもあります。これば登録後3年次と8年次(それ以降は5の倍数を加えた年次)の人が対象で、短時間の研修です。
年次研修の目的は「職業倫理の保持」であり、倫理・職責について再確認をするために話を聞いたり、映像を視聴したりといった研修内容となっています。
土地家屋調査士になったら新人研修で基礎を学ぼう
土地家屋調査士として日本土地家屋調査士連合会へ登録をしたあとは、新人研修で基礎となる知識・技術を身につけることが大切です。研修ではより実務に役立つスキルを身につけられるため、これから土地家屋調査士として働きたい方、独立を目指している方には必須といえるでしょう。
また、新人研修は全国から集まった土地家屋調査士の方や会の役員などと交流が持てる貴重な機会でもあります。ネットワークを持っておくことで、情報の共有や意見交換、地域ごとの違いも学べるため、かなり有意義な時間となるはずです。
コラムの運営会社
株式会社東京法経学院は10年以上にわたり、土地家屋調査士・測量士補・司法書士・行政書士など、法律系国家資格取得の受験指導を行ってきました。
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