合格体験記|私が「合格できた勉強法」|土地家屋調査士試験|東京法経学院





土地家屋調査士 合格体験記

私が「合格できた勉強法」

体験記

三杉 美仁さん


 体験記

【土地家屋調査士受験のきっかけ】

 私は、不動産登記法や測量には全く縁の無い、東京で働く普通の会社員でした。そんな私の受験のきっかけは、実家の都合による、地元三重県へのUターンの決定でした。前職の在職中に地元での再就職先を探しましたが、見つからなかったため、司法書士であった父が生前私に薦めたことがある土地家屋調査士を目指そうと考えました。


【受験1年目】
○学習先の決定
 1年目の初めは、まだ在職中でした。そして、私は土地家屋調査士については全く無知であったため、独学では全く合格には届かないと考えて、資格を取るための学校に通おうと考えました。東京法経学院の事は、父が司法書士の資格を取る時に通っていたと母から聞かされて知りました。
 他の学校にも見学に行きましたが、教える力の差違は特に解らず、父という「縁」があったことと、「教室が一番綺麗だった」事から、東京法経学院に通うことに決めました。また、東京法経学院には「通学コース」と「通信コース」がありましたが、通学コースに決めた理由は、「解らない所を直接聞ける先生が欲しかった」からになります。また、当時は東京に住んでおり、東京校では通学でも7月コースと9月コースの2つのコースがありましたが、私は9月に東京法経学院に入ろうと決めたため、そのまま9月からのコースに入りました。

 また、座学の内容だけでなく、実際の測量も全く知らなかったので、測量が学べて測量士補も卒業と共に取れるという、地元近くの愛知県の専門学校の測量科に、4月から東京の会社を辞めて地元に戻り、1年間通うことにしました。


○当初に立てた受験計画
 当初の受験計画は、以下の通りでした。

・‌平成25年9月から、東京法経学院で土地家屋調査士の学習開始。
・‌平成26年4月から、測量の専門学校で1年間学習。
・‌平成26年8月に、経験として本試験(無資格者なので午前と午後両方の受験)を受験。
・‌平成27年3月に、測量の専門学校卒業と同時に「測量士補」の資格を取得。
・‌平成27年8月に本試験の受験(本命受験)。


○測量の専門学校に通学して
 測量の専門学校は、普通に朝から夕方までであり、学校自体の勉強もあったこと、また、私は父子家庭の父親でもあり、3人の子供の面倒も見なくてはならなかったため、土地家屋調査士受験のために取れる勉強時間は1日に30分位しかありませんでした。但し、この勉強時間は、私のような環境の人でなければ、もっと確保できると思います。

 また、このような環境で始めた測量の専門学校への通学ですが、この行動は私に思わぬ収益をもたらしてくれました。まず、全く知らなかった測量ができるようになったこと。そして、同じクラスに何人も土地家屋調査士を目指そうという仲間がいて、受験モチベーションが維持できたこと、さらに講師に、土地家屋調査士の合格者がいたこと、そして、授業で土地家屋調査士試験に通じる計算問題、関連法規等をいくつも教えてもらえた事でした。特に、1年かけて計算問題に取り組めたことは、その後の受験勉強においてかなりのプラスになりました。
 また、何でも相談ができる合格者と知り合いになれたことと、その人に色々と教えてもらえる環境を手に入れたことは、本当に、今回合格できた要因の1つでした。


○1年目の本試験
 1年目の本試験は、本当に受験現場の雰囲気を知るために受験しただけでした。択一もあまり解らず、記述式に至っては全く書き方はおろか「何を書くのかも知らない」状態で、もの凄く受験時間が余っていました。この時の試験結果は、択一:6問正解、記述式:0点(のはず)でした。


【受験2年目】
○翌年1月〜
 本科コースが終わった後は、1月からの「ベストセレクト答練」「実戦答練」「公開模試」等全てに申し込みをして、模試・講義を受ける事にしました。この年は、8月までの模試・講義は全てに申し込みをして受け、薦められた「地目認定」「建物認定」の書籍も購入をしました。これら全てを申し込んだのは、「絶対に合格をしたい」と考えたからでした。「絶対合格」をするために、「やれることは全てやろう」と考えたのが理由でした。

 但し、この頃の私の成績は、散々たるものでした。まず、ベストセレクト答練5回目位までの成績は、全て「E判定」ばかりでした。択一は、正解が5問を超えることはほとんど無く、記述式は、あいかわらず何を書いたら良いのかを「知らない」状態でした。今まで東京法経学院で講義を受けた内容が多すぎてまとめきれず、まとめられないため、全てを丸暗記など量的に出来るわけもなく、計算力以外は何の解答力も無いまま1年間が過ぎていました。そして、これらのベストセレクト答練の結果は、「このままでは、今年の本命の本試験に絶対に合格しない」事を強く気付かせてくれるものでした。

 

 これを強く意識した後にまずした事は、「択一の過去問の勉強をする」事でした。2月の測量の専門学校の卒業研究では、土地家屋調査士を目指す仲間と一緒に土地家屋調査士を卒業研究のテーマにして、そこからさらに東京法経学院の過去問(択一)の問題数、テーマ別問題の量、解答内容のジャンル分け、偏り、傾向等を全て調べて、卒業研究の発表に混ぜました。これらによって択一問題についての理解と傾向が解り、この後のベストセレクト答練では択一の正解数が7問を下回らないレベルにまで解答力を上げることが出来ました。

 

○記述式の勉強

 残りの私の本試験への課題は、記述式問題でした。実は、ベストセレクト答練で出された問題に対しての書き方しか知らない状態であったため、「模試と全く同じ問題が出されない限り、書けない」という状況でした。

 記述式の事は、それまでにも何度か書き方のルールのようなものはないでしょうかと質問をしていたのですが、「このまま覚えるしかない」「決まったルールはない」等の解答が多かったため、素直にそれを信じており、そのために、「新しい問題が出たら、それはその問題用の書き方で書かないといけないため、今まで覚えたことは役に立たない」となることに気付いてしまい、本試験の3ヵ月前(5月)まで、記述式の勉強の仕方が解らずに困っていました。そのため、もちろんベストセレクト答練及び実戦答練の成績は、「E評価のまま」でした。

 

 しかし、今のままでは「自分が困る」こと、そして、今までのベストセレクト答練や実戦答練から、記述式にはある程度の傾向があることが体感でつかめて来ていたので、ここで一気に自分が今まで会社でしてきた「仕事流」のやり方で記述式を覚えようと、勉強法を変えることにしました。この時に私がした事は、以下の@ABの通りです。

 

@ 各登記の目的別の「申請書」(模試等の解答)をコピーして、「土地」「建物」「区分建物」ごとに1冊のファイルにまとめる。

 〈私の例〉
●土地 : 表題
分筆、一部地目変更・分筆、
地積更生・分筆、
地目変更・地積更生、
合筆、合筆・地積更生、
分合筆( 要役地 )、 分合筆
(承役地)
●建物 : 表題
表題部変更、 表題部変更・更生、
分割、表題部変更・分割、
分棟・分割、表題部変更・更生、分割、
合併、 表題部変更、合併、
合体後の建物の表題登記及び
合体前の建物の表題部の登記
の抹消並びに所有権の保存の登記、
滅失

●区分建物: ※上記「建物」の記載に、「区分」登記を追加。

 これら上記3つのファイルは、ファイルを開いたら左側に基本の申請書があり、右側が応用の申請書となる様に、見たらすぐに基本と応用の「違いが解る」ように作りました。

A 上の@でコピーした申請書の「問題文」も、コピーして「土地」「建物」「区分建物」ごとにまとめておく。
なお、この問題文には「申請書に書き写す部分(名前、数字等)」にアンダーラインを付けて、どこを申請書に写しているのかがすぐ解るようにしておきました。
B 「土地」「建物」「区分建物」ごとに、縦に「登記の目的」、横に「添付資料名」を書き、どの申請の時に何の添付資料が必要なのかが一目で解る表を作る。(各登記で重複する添付資料が見てわかるように作る)

 

 この3種を作ったことで、実は「登記の申請内容が違っていても、添付資料はかなり重複している」ので、いちいち全ての申請別に添付資料を覚えなくても良いこと、「問題文から申請書に書き写す部分は実は少ない」こと、申請書の書き方には「共通のパターンが存在」しており、いちいち申請書別に覚えなくても良かったこと等が解りました。私は、この事に気付くのが、本当に遅すぎました。

 この傾向が解ってからは、答練の評価もE評価→D評価→C評価→B評価(1回だけ)と上がっていきましたが、時間内に終われないという問題が未解決のまま、本試験の直前期を迎えてしまいました。

 

○直前期(7月〜8月)
 本試験前の答練の結果はC評価、公開模試Uの結果はD評価で直前期を迎えました。ただ、この直前期は約1か月あり、測量の専門学校を卒業していた私は毎日を勉強に使うことが出来たため、まだ十分に合格を狙えると考えていました。択一問題は東京法経学院の過去問集のみを繰り返し行い、記述式はとにかく先に用意をした「土地」「建物」「区分建物」の申請書が全て書けるように繰り返し練習をしました。
 その結果、択一は解ると言うよりも知っているという問題が増え、一部苦手な所がありましたが、問題を20問行えば14 〜 15問は常に正解するようになりました。

 

○本試験(平成26年度 本試験)
 自分としては、本試験に「間に合った」と言える状況で本試験に挑みました。択一は過去問を20問中14問以上は正解できるようになっており、記述式も、本試験2日前には一通り書けるようになっていました。

 しかし、実際に受けた本試験の正直な感想は、本当に「ビックリした」でした。まず、私は記述式は建物の方から始めたのですが、解答用紙の書き方が今までの模試とは違い、正直驚いてしまいました。今までの模試では、申請書は登記の目的からすべてを記載するやり方でしたが、本試験では「この部分だけを書け」というように申請書の一部分が抜粋された解答用紙になっていました。 しかも、申請書を本当に直前で覚えた私は、書き方や符号の付け方に明確な自信があるわけではなかったため、建物の解答用紙に文章で「(イ)の解答部分」「(ロ)の解答部分」と書く場所を決められていたため、もう(イ)部分と(ロ)部分であると解るので、解答する申請書内には(イ)(ロ)を付けなくても良いのかと考えてしまい、「正しい答えを書いていたのにわざわざ消して間違えた」という初心者ならではミスをしっかりとしてきました。

 他にもミスをしてきた自覚はありましたが、それでも、ある程度は出来ているのでは?という気持ちがあったので、合格発表のある11月までは「合否はまだ解らない」と考えていました。

 

○本試験の結果
 本試験の結果は、択一は16問正解して合格点に達しましたが、記述式が合格点に届かず、不合格でした。あれだけおかしな間違いをしておきながら、本当に悔しかったのを覚えています。しかし、択一は正直なところ2月頃からまともに勉強をし始めたので、たった半年間でもちゃんと勉強すれば合格点に届くのだなぁとも思いました。


【受験3年目】
 11月に不合格が解り、ついに土地家屋調査士の受験が3年目に入りました。しかし、3年目に入ったといっても、1年間は測量の専門学校に通っており、正直「択一は半年前」から勉強して合格点に届き、「記述式は3か月前」から勉強したに過ぎないため、約1年間「正しく勉強」をしたら、絶対に合格できると思っていました。
 特に、自分の体感では直前期の1か月でかなり伸びたという実感があったため、同じ努力を数か月行えば、絶対に合格できるとも考えていました。但し、択一が1回合格点に届いたと言っても、オンライン申請や登記所との関係、登記済証等の書類についてはまだよく解っていなかったため、これらの問題が来年出題されたら困ると考え、ちょうど職から離れていた私は、実際に見て知ってこようと考えて11月から土地家屋調査士の事務所にアルバイトで働くことにしました。(もちろん、就業形態を正社員ではなくアルバイトとしたのは、仕事よりも勉強時間の確保を優先したためです)


○12月〜4月
 去年の8月から11月まで全く受験に関しての勉強をしていなかった私は、12月から択一問題の復習を初めて、記述式に関してはほぼ復習をしない状態で、1月に第1回目のベストセレクト答練を受けました。その、第1回目のベストセレクト答練の結果は「A評価」でした。あまり復習が出来ていないまま受けたベストセレクト答練で、初めてのA評価が取れてしまいました。この解答力は、間違いなく前回の本試験の「直前期」でついたもので、本当に直前期を頑張れば、一気に実力が伸びるのだなと理解できた時でした。

 その後、第2回目、第3回目も「A評価」が続き、自分は出来る!と当時考えてしまったことが、後の自分の足を引っ張る結果になってしまいました。A評価からB評価になり、さらにC評価に落ち、公開模試TではD評価に落ちたところで、目が覚めました。その時は、仕事の残業が多くなっており、勉強時間の確保も難しくなっていたため、4月いっぱいで一旦仕事は休職することにして、本来の目的である8月の本試験に再び集中することにしました。


○5月〜直前期まで:これが、私が合格できた勉強法

 5月からは、今までの遅れを取り戻すべく、残り3か月という時間を無駄にしない勉強方法を模索しました。今回は、一度本試験を経験している強みから、試験の重要点、及び時間配分にもきちんと考えを配りました。

 まず、土地家屋調査士の試験では、必ず「基礎」として、「択一」「座標計算」「申請書」「作図」の4つが出来ないと、絶対に合格をしないと考えました。そのため、この4つの最重要事項に対して、以下の勉強方法で対処することにしました。

@ 択一の勉強法
 今までは、特に択一の勉強にいつも時間がかかり、勉強中にぼーっとしてしまって択一3問(15肢)を終わらせるのに、3時間が過ぎているということもありました。この対策として、いくつかの勉強法を試し続けたところ、最終的に択一は、「10問を17分以内に解答(1肢毎に○×をつける)し、その後に答え合わせをする」という方法が自分には合っており、かつ、問題数も非常に多くこなせるというやり方を見付けました。
 この「10問17分」というのは、本試験の20問の択一は35分以内に終わらせないと、記述式2問を試験時間内に終わらせることが出来ないと考えた所から逆算で出した時間です。これを繰り返した結果、本試験の1週間前には、1肢毎ではまだ間違いはありましたが、1問の解答としては解答を間違えないという所まで実力が上がりました。この択一の勉強方法は、皆さんにもオススメです。

 

A 座標計算の勉強法
 解けなかった、もしくは時間がかかった「計算する部分のみ」をメモまたはコピーして、出来れば毎日繰り返し電卓を叩いて計算方法に慣れる、という方法です。東京法経学院の模試も本試験も、「解き方を知っていれば10分以内に解ける」計算ばかりです。これに慣れると、類似の問題は「数字が変わっただけ」に見えます。また、電卓は1週間以上触っていないと使い方を忘れてしまうので、その対策としても、できれば毎日計算することをお薦めします。座標の1点の出し方が解らなかっただけならば、その1点を出すだけの計算でかまいません。この場合は、答えを知ってやれば2分もかかるかどうかだと思います。
 他に私の例でお話しすると、補正を含む計算で最初40分ほどかかっていたものが、8分位で出来るようになったものもあります。答えを見ながらでかまいませんので、ぜひ慣れて下さい。

 

B 申請書の勉強法
 申請書は、前年に作った「土地」「建物」「区分建物」別の申請書を繰り返し書くことで、しっかりと覚えることが出来ました。ただ1つ、前年と変えたのは「問題」にひいていたアンダーラインをやめたことです。アンダーラインを引く方法は、私には合いませんでした。申請書に書き移す部分にアンダーラインを引いても、同じ色だと、書き写す時にまたアンダーラインをした中から該当部分を探さないといけなかったため、申請書を書くのに時間がかかりすぎ、アンダーラインではなくて「カラーマーカー(申請人:赤、表示の登記に書き写すもの:橙、作図に書き写すもの:緑、など)」でマーカーをつける方法に変えました。この方法は、色を見ればすぐに申請書のどこに書く内容であるかが解るため、申請書を書く時間が大幅に短縮出来ました。

C 作図の勉強法
 これは作図の解答のコピー(簡単な図と、簡単ではない図の2つ)と、その作図に使う座標、所在、申請人名等をあらかじめ用意しておいて、時間を測りながら何度も同じ図面を書くという練習方法です。勉強というよりも練習という要素が濃いやり方になりますが、これを行うと「作図は何を書かないといけないのか」が、勝手にわかるようになります。私は、最初は土地の作図でも40 〜 45分かかっていましたが、最終的には簡単な図面なら12分位で書けるようになりました。
 皆さんも、まずは「作図は15分以内」を一つの目安として練習すると、より合格に近づくと思います。


 さらに、今まで紹介した先の@〜Cを「試験時間内に終わらせるための技術」として、以下の2つの練習も、勉強の中に取り入れました。

@ 問題文から解答に使う部分を抜き出す練習
これは、答練や過去問の問題文をコピーして、申請書や作図に書く部分に、いかに早くカラーマーカーを付けられるかの練習です。目標は8分以内でした。

 

A 申請書の解答用紙に、問題文を読みながら簡単なメモを取る練習

 問題によっては、添付書類に「抵当権消滅承諾書」が付いたり、「登記の目的が2つ」になったりします(土地一部地目変更・分筆登記など)。私は、このケース別の添付情報や、登記の目的が「2つある」ことをよく忘れたため、問題文を読んだ時点で「添付資料欄に抵当権消滅承諾書とシャープペンシルで書いておく」事や、登記の目的の「欄の真ん中に縦線を引いておく」等の簡単なメモをするようにしました。この練習を、上@の「問題文から、解答に使う部分を抜き出す練習」の時に同時にしていました。

 

 また、さらにこの時期には「全国公開模試U」も受けましたが、私の結果は、A判定の人達より2点足りない点数での「B判定」でした。もちろん、私の解答には後から見直したらイージーミスがいくつかあり、これらのイージーミスが無ければ、A判定になれていたところでしたが、正直なところ、A判定が取れずに悔しい思いはしましたが、本試験の前にこのようなイージーミスでのランク落ちが出来たのは、かつてA判定でいい気になってD判定まで落ちた私には、良い経験であったとも思えました。
 このおかげで、今まで以上に「イージーミス禁止」の意識をしっかりと持つ事が出来ました。


○本試験 直前期
 本試験の直前期は、5月からの勉強内容に加えて、「本試験の過去問」も繰り返し解く事で、より本試験の問題及び傾向に慣れる練習もしておきました。この時には、東京法経学院から過去9年分の過去問と解答が載っている書籍が販売されていることを知っていたため、この本を購入し、活用していました。但し、この過去問を解いてみて解ったのですが、「問題の出し方」「傾向」がこの9年以内で大きく変わっており、実際に私が使ったのは過去3年分まででした。

 また、さらに私は、この年の本試験は絶対に合格すると決めていたので、この時期は勉強だけでなく、私の「最大の問題点」である「試験中の眠気を無くす」事に対しての対策も考えていました。本試験(午前の部は免除です)は、12:30着席で13:00から開始であり、試験時間は2時間30分でした。つまり、「昼食を食べないと体力が持たない」かつ、「昼食を食べると眠くなる」ため、その昼食対策まで考えました。選ぶ昼食は、試験時間中にお腹が空かず、かつ、眠くならず、出来れば頭の回転が良くなるものです。そのため、私は持ち運びも考えてコンビニで買うことが出来る、

 サンドイッチ、目覚まし用ドリンク、ミニチョコレート2つ、ブドウ糖キャンディ、渋めの濃いお茶

を当日の昼食とすることにしました。
 また、食べ合わせ等を念のために考えて、当日と同じものをこの時期に昼食として実際に食べてみたところ、これらは非常に試験時間内に「尿意」をもよおすことが解り、試験開始の1時間前には昼食を食べ終わり、着席前には必ずトイレを済ませておく重要性も良く解りました。

 

○本試験 開始!
 当日の本試験の問題は、択一問題を除いて、また今までの過去問とは系統の違った問題に見えました。
 特に、土地の記述式問題文の量は多く感じ、「問題文から解答に使う部分を抜き出す練習」をしていなければ、私の合格は難しかったと思います。また、建物の問題は、私は「建物認定」の本を買っていたので階数の判断等に迷いませんでしたが、もし買っていなかったら、建物も解答出来なかったように思えました。それでも、土地の申請書では登記の目的の判断で迷ってしまい、そのために試験時間を予定より多く使い、最後の土地の図面を書き始めたのは、試験官が「残り10分です」と言ってからでした。
 この、残りの10分で作図の殆どを書くことが出来たのは、作図が簡単だったおかげもありますが、作図を早く書く練習をしてきたおかげでもあると思いました。


○11月9日 合格発表
 私は、79.5点で土地家屋調査士試験の筆記試験に合格しました。


【さいごに】
 私は、この土地家屋調査士試験に合格するまでに3年かかりましたが、実際にしっかりと勉強をしたのは、択一も記述式も数か月間でした。
また、私に色々と教えてくれた測量の専門学校の先輩合格者の方は、勉強を始めてから10か月でこの試験に合格されていました。こう考えると、この土地家屋調査士試験は、必ずしも時間が必要な試験ではありません。

 合格をした今だから言えるのは、この試験は「解る、解らない」よりも、「知っている、知っていない」のほうが合格に大きく関係する試験だという事です。つまり、「記憶の貯金」を、多く持っている人のほうが有利な試験です。特に択一問題は、勉強して覚えれば覚えるほど、正解率が増します。記述式問題の申請書も、同様の意味で点数が増します。

 私が「合格出来た勉強法」は、この合格体験記に記しておきました。よろしかったら、参考にして下さい。

 

 1つ、書き洩らしたのは「自分のしてきたイージーミスを、紙に書き留めておくこと」です。これをまとめたものを、本試験の前日・当日に見直すと、良いバイブルになります。

 1つでもミスが減り、合格に手が届きますように!皆様の合格を、心からお祈り致しております。